【河村康彦 試乗チェック】日産・フェアレディZ テストコースで本領を堪能

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パワフルなだけでなく回転の高まりに伴う伸び感も最高!!

初代モデルのデビューは1969年で、現在までの総生産台数は180万台以上。そんな歴史ある日本を代表するピュアスポーツカーの『フェアレディZ』がモデルチェンジ。最新のモデルを北海道・陸別にある日産のテストコースでテストドライブした。

Zプロポーションとも形容したくなる独特な佇まい

ちなみに、実はそんな新型の開発責任者は、やはり日産のスポーツモデルである『GT-R』も担当する人物。そんな氏をしてZとGT-Rのキャラクターの違いを端的に表現すると「究極のドライビングプレジャーを追求したGT-Rに対して、Zはひと目で心惹かれいつまでも愛し続けられる”ダンスパートナー”」であるという。

ロングノーズとAピラーからなだらかに下降するルーフラインが印象的なその姿は、”Zプロポーション”とでも表現をしたくなる多くの歴代Zに共通するモチーフを採用した佇まいが印象的。実は1989年といういわゆるバブル期に誕生したZ32型だけは、歴代モデルの中にあって少々異彩を放つルックスの持ち主だが、その代わり(?)というべきか新型に採用されたテールランプのデザインは、そこに採用されていたものをモチーフとした仕上がりであることも興味深い。

テールランプのデザインはZ32型をモチーフ
伝統の3連メーターを装備
メインの計器類はデジタル化された

水平基調のダッシュボード中央には3連の小径アナログメーターを配置するなど、インテリアもZならではのアイデンティティを強調。なるほど「走らせることで価値を知る」のがGT-Rならば、確かに眺めているだけでもワクワクしてくるのがZという印象だ。

V型6気筒3リッターツインターボエンジン

とはいえ、そんなこのモデルはもちろんその走りの実力も高い。これまで、スカイライン400Rに使われてきたものをベースに、リファインを加えたツインターボ付きの3リッターV6エンジンは、パワフルなだけでなく回転の高まりに伴う伸び感もゴキゲンで、いかにもスポーツカー向きと言えるフィーリングも秀逸。そこに組み合わされる6速MTも悪くないが、新開発された9速(!)ATが示す小気味の良い変速感や、MTに負けないタイトな駆動力の伝達感も見逃せない仕上がりだ。

新開発の9速ATにも注目!

中高速コーナーが連続するテストコースでは、いかにも良く出来たFRレイアウトの持ち主らしい切り返し場面でのリズミカルな身のこなしや、前後バランスの良い減速感などにも好感が持てたもの。

路面がフルウエット状態だったりすれば、オーバー400PSの最高出力や475Nmと大きな最大トルクの伝達を持て余してしまう場面もあるかも知れないものの、幸いにもドライ路面で乗ることができたテストドライブ時の状況であれば「これならば、重量ハンディを抱えることになる4WD化でトラクション能力を上げるよりも、身軽な2WDのままの方が良さそう」と思えたのも事実だった。

いずれにしても、今の時代では貴重と言える”純エンジン”モデルならではの快感を存分に味わわせてくれたのがこのモデル。2022年発の大物であることは間違いない。

(河村 康彦)

(車両本体価格:524万1500円~646万2500円)

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