世界初、電界結合方式EVワイヤレス走行中給電の実証実験へ

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現在、電気自動車(EV)の充電は、充電設備のある場所にクルマをとめて行うが、電車のように走りながら絶えず給電されれば、電池の残容量を気にせずに走り続けられるのでは…? こうしたEVの新しい給電方式、電界結合方式ワイヤレス走行中給電の実証実験が山梨県内で行われる。こうした実験は世界で初めて。

この実証実験は産官学連携で進められ、山梨県(全体支援)、甲斐市(実験開催地、地域産業振興)、日本航空学園(実験用地提供)、富士山の銘水㈱とそのグループ会社であり、ワイヤレス走行中給電の研究開発を行う富士ウェーブ㈱の5者が行う。

電界結合方式のイメージ図。道路に埋設されたステンレスまたはアルミ製の電極から、走行中のEVに取りつけられた電極に電力が伝えられる

実証実験は、山梨県甲斐市にある日本航空学園の敷地内に全長500mのテストコースを作り、コース内を走行するEVにワイヤレス給電を行う(2022年~26年度)。実験施設では、これと並行して“ワイヤレス給電家電開発・生産事業”と“ワイヤレスハウス開発事業”も行われる。また、テストコースには見学センターが併設され、日本発の最先端技術を世界に発信していく。

実験終了後、実験施設のある甲斐市で社会実装され「次世代都市型づくり(山梨モデル)」を確立し(27年~30年度)、この山梨モデルを国内外に発信・事業展開する(31年度~)、というロードマップが描かれている。

5月25日、都内で行われた5者協定締結式に出席した山梨県・長崎幸太郎知事は「革新的技術の特徴的な方式の実験を契機に、私たちは新しい産業を山梨の地から創出していきたい」と抱負を語った。

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