【第41回JAIA試乗会レポート④】ゴルフ8の本命パワートレインか? GOLF8 TDI Active Advance試乗しました!

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私はゴルフ8のeTSI R-Lineを所有して半年以上乗っているオーナーですが、今回JAIA(日本輸入車組合)主催の試乗会で、ゴルフに新たに追加された2.0L ディーゼルターボモデルに試乗することができました。
1.5L eTSIと、2.0Lディーゼルと、走りの質はどう違うのでしょうか?
オーナーとして率直にレポートします。(ドラヨス)


エクステリアは基本的にガソリンモデルと変更はなし

試乗車はムーンストーングレーというソリッドなグレーが特徴的で、8代目ゴルフのシャープなエクステリアにも合ったボディカラーだと感じました。

試乗車の車両本体価格は3,989,000円で、TDIの4つのグレード展開の中では下から二番目という立ち位置。下から二番目とは言え、装備はかなり充実しており、フルLEDヘッドライトは流れるシーケンシャルタイプのウインカーが備わるiQ LIGHT。アダプティブハイビームシステムも完備されています。

さらに私が購入したときにはオプション設定だったナビのDiscover PROや、ヘッドアップディスプレイなども標準装備。なので基本的にメーカーオプションは付ける必要が無い、お買い得モデルです。

見た目の違いと言えば、上位グレードではヘッドライトの左右をつなぐLEDガーニッシュが備わっていますが、こちらのActive Advanceには無し。そしてタイヤ&アルミホイールも17インチとなっています。

後述しますが、ゴルフは上位グレードではなく、こうしたベーシックなグレードにこそ旨味があると感じました

 

装はベーシックなグレードほど良く感じる

その理由として、ベーシックなグレードでも十分すぎるほどの装備が備わっているのが挙げられます。内装を見ても、トリムなどの質感やパワーシートが付かないことも上位グレードと同じで、一方でデジタル液晶メーター「Digital Cockpit PRO」や、ヘッドアップディスプレイ、シートヒーター、後席エアコンパネルなど、上位グレードだけに付いていそうな上級装備もこちらのActive Advanceには標準装備となっています。

もはやこれがベストと思える装備内容ですが、その分、上位グレードとの価格差も少なく、TDI Styleが4,038,000円、TDI R-Lineでも4,088,000円と最上位グレードのTDI R-Lineとも約10万円の価格差となっています。そうなると、18インチタイヤ&アルミホイールやLEDガーニッシュが付くR-Lineのほうがお買い得に見えてきてしまうのが悩ましいところ…。

内装については、オーナーとしては意見したい部分がかなり有り、まずDiscover PROのナビでは高速のICやSAの簡易表示(先のICまでの距離と時間が表示される板)が表示できないのは改善して欲しいところです。次のSAまでどのくらいの距離と時間があるのか、また、降りるICがどのくらい先なのかも分かりづらいです。

また、今回からタッチセンサー式に多くのスイッチが置き換わりましたが、ナビパネルの下にある温度調整スイッチ、ボリュームスイッチは、ナビ画面操作中に触れてしまうことが多いのが難点。また、バックライトが無いので、夜間にはスイッチが有ることがわかりません。

さらに、ハザードスイッチの周りにもクライメイトやドライブモードセレクト、パークアシストなどのスイッチが4つ配置され、ハザードを押す時に誤タッチすることが多いです。

ナビ周りの操作性はあまりよくない

このあたりの誤タッチを誘発するスイッチのレイアウトは、先代ゴルフからの乗り換えユーザーである私も悲しくなります。VWの哲学であった人間工学に基づいたコクピットレイアウトを、今一度思い出して欲しいですね。

走りは秀逸!17インチタイヤが奏功か

一方、走りにおいては未だこのクラスのベンチマークであると思えるほど、ゴルフのパワートレインとミッション、さらに運転支援は優れています。

今回試乗した新開発の2.0L ディーゼルのTDIは、今までT-ROCやアウディQ3 35 TDIに採用されていた2.0Lディーゼルとは異なり、とても静かで出足の発進加速からトルクを十分に感じるものに生まれ変わっていました。

新開発の2Lディーゼルエンジン

私はアウディQ3 35 TDIにも乗っていたので、以前のVWグループの2.0L ディーゼルエンジンは知っていますが、あれはどこか出力を抑えているような、喉にモノがつっかかったような発進加速が不満でしたが、今回の新型2.0L ディーゼルエンジンはまさに面目躍如の素晴らしいパワートレインになっていました。静粛性も大幅に向上し、実際にパワートルクも向上しています。

さらに、今回の試乗車の17インチタイヤがまた良い味を出していて、角の取れた上質感のある乗り心地になっています。

私が普段乗っているeTSI R-Lineの初期型は17インチタイヤ&アルミホイールが装備されていますが、それよりもマイルドな乗り味となっていて、個人的にはとても好印象でした。eTSIの1.5Lガソリンターボ+マイルドハイブリッドの組み合わせも、発進時の静粛性や振動、そして軽快感という面では素晴らしいものがありますが、このTDIの2.0Lディーゼルも重厚感とトルクフルな走りで、どちらも甲乙つけがたい魅力があります。

見た目的には、上位グレードの18インチタイヤ&アルミホイールを選びたくなりますが、乗り心地的にはこの17インチタイヤは極上なので、それも捨てがたい。

いずれにせよ、どの組み合わせを選んでも走りや見た目には満足できるでしょう。
ナビとスイッチ類の使い勝手だけは、試乗の時に確かめておくことをオススメします。

 

[ドラヨス]
月間100万PVのブログ「ワンダー速報」と、登録者数21.5万人のYouTubeチャンネル「ワンソクtube」の管理人。
クルマ買うチューバーを自称し、2か月に1台のペースでクルマを購入してレビューするスタイルが好評。

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