【2021年春・ミニバン販売台数ランキング】一番売れているミニバンは?

all 自動車 コラム・特集

2021年の年明け(1月)から春(3月)まで、月ごとの車名別販売台数からミニバンだけをカウントし、ひと月当たりの平均販売台数でランキング表を作成した。この間、国内で最も売れたミニバン(1位)は何と、ラージサイズミニバンのトヨタ・アルファードだった(月平均販売台数:1万1368台)。

 

2位はミドルサイズのトヨタ・ヴォクシー(同:7883台)で、同じミドルサイズの日産・セレナ(同:7070台)で追いつ追われつの戦いの末に2位を獲得。

4位は、コンパクトサイズのトヨタ・シエンタ(同・7032台)で、2位争い同様にライバルのホンダ・フリード(同・6897台)とつば競り合いの接戦で、僅差で4位と5位を分けた。

意外にミドルクラス以上では趣味性の高いクルマ?

1位のアルファードが属するラージサイズクラスだけに限ると、2位は三菱・デリカD:5(同・2091台)、3位ホンダ・オデッセイ(同・1645台)と、アルファードがまさに“桁違い”の一人勝ちの状態だ。姉妹車であるトヨタ・ヴェルファイア(同・1057台)とて、4位でアルファードには圧倒的な大差がつけられてしまった。

最も売れたミニバン、トヨタ・アルファード

アルファードはトヨタブランド最高峰ミニバンとして、堂々としたスタイリングとセカンドシートのアレンジがもたらす比類ない快適性やゆとり等で、確固たるブランドイメージを築いている。近年は、その後席快適性に、個人オーナーだけでなく法人も着目し、ユーザーの幅も広がっている。

また、昨年5月からトヨタ販売店で事実上取り扱い車種がなくなり、どのチャネルでもどのモデルも購入できるようになった。これまで“欲しかったけど買えなかった”という方も少なくないはず。全てが全車取り扱い開始による影響ではないと思われるが、アルファードは昨年9月以降、3カ月連続で月販1万台超えを達成している。

2位の三菱・デリカD:5は、昨年4月~5月の緊急事態宣言発出で多くのモデル同様に月間の販売台数を落とすも、徐々に回復。秋口にはコロナ禍前の水準にほぼ戻し、21年は1月から1500台以上の販売をキープし、ラージクラスで2位につけた。三菱らしく、このデリカD:5はパジェロ、ランサー譲りの卓越した4WD性能の持ち主で“アドベンチャーにも対応可能な”ミニバン、という無類の個性の持ち主だ。

三菱・デリカD:5

ラージサイズクラスのミニバンは、誰もが気軽に買えるという決して安い買い物ではない。クラス上位に並ぶアルファード、デリカD:5共にデザインや機能等で強烈な個性を持つモデルであり、消費者の“どうしても乗りたい”という気持ちも強い。すぐれた製品であることに加え、こうした消費者のブレない気持ちにも後押しされてのランキング上位入賞と思われる。

ミドルクラスでは、前述の通りヴォクシーとセレナの一騎打ち。セレナは、従来からのスマートシンプルハイブリッドを軸に、日産の誇る最新ユニットのe-POWER、そして最新鋭の運転支援システムのプロパイロット(一部グレード)、エアロスタイルが人気のハイウェイスター…と選択肢も豊富だ。

日産・セレナ

かたや、ヴォクシーはガソリン/ハイブリッドの違いはあるものの、事実上エアログレード(3ナンバーサイズ)の「ZS」のみのシングルグレードの状況。これでセレナと互角に戦えるのも驚き。やはり、アルファード同様“どうしてもヴォクシーでなければ”という消費者の絶対的な人気に支えられている、と言わざるを得ない。となると、意外なことだがミドルサイズ以上のミニバンは“趣味性の高いクルマ”になりつつある、といえそうだ。

トヨタ・ヴォクシー

現在、ミニバンをモデルラインアップに持つのは、トヨタ、日産(セレナをスズキにOEM供給)、ホンダ、三菱のみ。1990年代以降は、4ドアセダンに代わるファミリーカーの代名詞的存在としてモデル数を増やしてきたが、現在では、モデルラインアップにミニバンがないメーカー(SUBARU、マツダ、ダイハツ)もあるほど。また、昨今のSUV人気の勢いは当分続きそうだから、モデルラインアップの“勢力図”もさらに変わっていくかもしれない。

Tagged