新型コロナウイルスの影響で翻弄された2020年度上半期（4月-9月）。輸入車市場も当然その影響は避けられず、10月6日に発表された日本自動車輸入組合（JAIA)の統計によると、新規登録台数は11万3061台で前年同期比25.7％減。厳しい状況となっているが、販売は徐々に回復基調にあり9月単月では前年比12.7％減まで戻してきている。下半期の回復が期待されるところだ。
さて、そのような中でも、人気モデルは着実に売れている。そこで今回は2020年度上半期の販売台数上位20モデルを見てみよう。
第20位 フィアット・500/500C (1714台)
軽自動車より若干大きい程度のコンパクトモデル。現行モデルは3代目で国内では2008年に販売を開始。以来、安定した人気を続けている。
通常のハッチバックのほか、カブリオレも設定。直列4気筒1.2Lのほか、ツインエアと呼ぶ直列2気筒0.9ccエンジンもラインナップし、スタイル、パワートレインともに個性的だ。特別仕様車が数多く設定されるのも魅力といえるだろう。200万円からという手頃な価格もうれしい。
第19位 アウディ・Q2 (1890台)
アウディのSUVモデルラインナップで最小サイズとなるコンパクトSUV。日本では17年に販売開始。大柄なモデルが多いアウディだが、Q2は全長4200mm、全幅1795mm、全高1500mmと扱いやすいサイズで、日本の道路環境にもマッチ。立体駐車場にも入るため、都市部のユーザーでも選択しやすい。
車種構成も豊富で、312万円と価格も手頃な1Lターボからパワフルな2Lターボを搭載するハイパフォーマンスのSQ2まで用意されている。
第18位 BMW 2シリーズ (2007台)
BMWの各シリーズの中でも、最も多彩なバリエーションがあるのが、この2シリーズ。2ドアクーペ/カブリオレ、5ドアハッチバックのアクティブツアラー、7人乗りミニバンのグランツアラー、4ドアクーペのグランクーペがあり、クルマの性格的にも非常に幅広い。パーソナル性の強い2ドアクーペから、多人数乗車のミニバンまで1つのシリーズにまとめてしまうというのは、BMWに限らず異色だ。このため一つ一つのボディタイプの台数は少なくても、シリーズ全体としては販売台数が多くなる。
駆動方式も2ドアクーペ/カブリオレは旧世代のFR駆動、その他は新世代のFF駆動がベースと2種類が混在。同じクーペでも2ドアはFRだが、4ドアはFFという分かりにくさだ。今後はFFベースに統一される予定だが、現在は途中段階にあるといえるだろう。
第17位 ジープ・レネゲード (2023台)
ジープブランド初のコンパクトSUVとして誕生したモデルで、日本では2016年に販売開始。フィアットと共同開発されたモデルで、「フィアット500X」と兄弟車の関係にある。
ジープらしいボクシーなスタイルとしながら、全長4255mm×全幅1805mm×全高1695mmのボディサイズは都市部でも扱いやすく、また299万円～という価格の手頃さでも選びやすいモデルとなっている。
第16位 メルセデス・ベンツ Eクラス (2109台)
メルセデスの中核となるモデル。現行モデルは5代目で、日本では2016年から販売を開始した。ボディタイプは4ドアセダン、ステーションワゴン、2ドアクーペが設定されている。
代々乗り継ぐユーザーも多い定番モデルであり、メルセデスのラインナップの中でも販売台数が多いモデルの一つである。ただし20年度上半期は、9月のマイナーチェンジ直前というタイミングであったため、販売台数はやや減少している。
第15位 メルセデス・ベンツ Gクラス (2128台)
1979年の登場からほとんどスタイルを変えず進化を続けている最上級オフローダー。2018年には全面刷新に近い大幅な改良がおこなわれ、快適性や安全性を大きく向上させている。
もともとSUVブームとは関係なく、安定した人気のあるモデルだったが、18年の改良でさらに人気を高めている。軍用車両を源流とする角ばったスタイルも日本人好みといえそうだ。
第14位 メルセデス・ベンツ GLC (2258台)
GLKクラスの後継車種として2015年に登場したミドルサイズのSUV。Cクラスのプラットフォームを採用しており、CクラスのSUV版という位置付けになる。Cクラスからの乗り換えにも最適なモデルといえるだろう。
ボディ形状は通常のSUVと全高を抑えたSUVクーペの2種類を設定。2Lディーゼルターボから4Lガソリンツインターボまで搭載、プラグインハイブリッドも設定されている。
