日産と富山市、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結

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日産、富山市(富山県富山市)、富山日産自動車株式会社、株式会社日産サティオ富山の4者は、7月1日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したことを公表した。

 

上記協定は、富山市が『地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である富山日産自動車、日産サティオ富山より貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』という内容となっている。

 

富山市は、2018年6月15日に経済・社会・環境の分野をめぐる広範な課題に統合的に取り組む地方自治体として、国(内閣府)の「SDGs未来都市」に選定されたほか、SDGs未来都市の中でも特に先導的な取り組みが認められ、多様なステークホルダーとの連携を通じて地域における自律的好循環が見込めるものとして、「自治体SDGsモデル事業」にも選定されている。また、環境対策に加え、防災対策にも積極的に取り組んでおり、その一環として、日産の商用電気自動車(商用EV)である「e-NV200」を公用車として25台導入しているほか、電気自動車(EV)の電力を建物の電力として活用できる電力変換装置V2H(Vehicle to Home)も各行政サービスセンター4箇所に導入済みで、今後も更なるEVおよびV2Hの普及・促進を行うことで、EVを活用した市の防災力向上に努めると述べている。

 

一方、日産では、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に“日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」”を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいるほか、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組み、SDGsの達成に貢献している。

 

両者は、今回、日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」の取り組みとSDGs達成への貢献、そして、富山市が推進する持続可能な社会の実現に向けたSDGsの推進や、環境および防災対策と、双方の取り組みにお互いが賛同し、上記協定の締結を行う運びとなったと説明している。また今後も、上記協定締結を機に、環境活動をはじめとするSDGsの推進や、電気自動車(EV)を活用した持続可能なまちづくりを推進し、電気自動車(EV)の普及を通じた防災、エネルギーマネジメント、温暖化対策、観光、過疎化など様々な地域課題の解決に向けて、更に連携を強化していくと述べている。

 

【電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要】

  • 富山市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、富山日産自動車、日産サティオ富山の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。すでに、市が公用車として導入済の商用電気自動車(商用EV)「e-NV200」25台に加えて、日産の販売会社から貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を使用し、広範囲での電力供給を行う。
  • 富山市、日産、富山日産自動車、日産サティオ富山の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所での円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
  • 富山市および日産、富山日産自動車、日産サティオ富山は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境意識、防災意識の向上を目指す。

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