【エコツアーに行こう！】なべくら高原森の家（長野県飯山市） -

豊かな自然に囲まれた体験施設

長野県北部、飯山市のなべくら高原は、背後に新潟県との県境にあたる関田山脈が迫る標高500～1200ｍの地。冬には積雪3～8ｍにもなる豪雪地帯だ。ここに自然体験型宿泊施設である「なべくら高原　森の家」が設立されたのは1997年。まだエコツアーやグリーンツーリズムという概念が一般的に広まる前の先駆けとも言える存在だ。周辺にあるブナの森、そこから湧き出る水が流れる沢、高原の池など、すべてが自然体験の舞台。2006年には、日本で最初の森林セラピー基地の一つとしても認定されている。

ここは観光客誘致のためだけではなく、このエリアの自然や生物多様性を地元の人達が中心となって守るための拠点ともなっている。背後の関田山脈をめぐる全長110㎞ものトレッキングコース、信越トレイルが整備されたのも、森の家が中心となった活動だ。

体験プログラムは期日が指定されたイベントプログラムのほか、自分たちの日程で実施可能なプライベートプログラムが充実しているのも特徴だ。夏なら池でのカヌーやSUP、沢探検、ナイトハイク、冬には雪遊びをしたり、古民家の囲炉裏でおやき作りをして、雪国の生活を学んだりすることもできる。

首都圏からはそれなりに距離があるから、できれば2泊以上がおすすめ。1日はイベントやプログラムで楽しんで、もう1日はマイペースで高原の自然を楽しむのもいい。敷地内には「里山こみち」と名付けられた、ブナの森を歩く一周1.2㎞ほどの遊歩道があり、ここはアップダウンが少なく車いすやベビーカーでも大丈夫。遠出するなら、トレッキングシューズやトレッキングポール、マウンテンバイクなどのレンタル用品も充実している。

観光地でもテーマパークでもない、静かな森の中で過ごす数日は、これまでのレジャーとは違った癒やしの時間となるだろう。

（上田泰久）

【問い合わせ】長野県飯山市照岡1571-15／☎0269-69-2888

【アクセス】上信越道・豊田飯山ICより国道117号などで約40分

【HPアドレス】https://nabekura.net

■7月のイベント（8月は期日未定）

[夏休み企画]涼しい沢で生き物探し！　ひんやり沢探検
　　　　　　7月30、31日：10時～11時30分
　　　　　　7月24、25、28日：13時30分～15時

ブナの湧き水を集めて流れる沢を探検して、水生昆虫を観察。サワガニやイワナも見られるかも。対象：小学生以上、小学生以上は子供のみでも参加可能。定員8名、参加費大人1500円、小学生以下1000円　※最少催行人数3名

[夏休み企画]アリの視点で森を歩こう！　苔ハイク＆苔クラフト
　　　　　　7月17、29日：13時30分～15時30分

足元に広がるコケの世界へ、ルーペを持って観察したり、手で触れてみたり。自分のお気に入りもコケを見つけたら、小瓶の中に自分の世界を作ってみよう。対象：5歳以上、小学生以下は保護者同伴必須。定員8名、参加費大人2000円、小学生以下1500円

[夏休み企画]暑い夏を楽しもう！　池カヌー
　　　　　　7月24、27日：10時～12時
　　　　　　7月16、17、23、25、26、28、29、30、31日：13時30分～15時30分

穏やかな人工池を舞台に、準備運動、ライフジャケットの着用方法、安全な乗り降りの方法、基本的な漕ぎ方を学んだあと、漕ぎ出してみよう。慣れてきたら子供もシングル艇デビュー。水上で自由に遊べる時間も。対象：胸囲50cm以上（子供用ライフジャケットの着用ができる方以上）。定員8名、参加費大人3000円、小学生以下2500円　

[夏休み企画]暑いときは水の中へ飛び込もう！　真夏の池SUP
　　　　　　7月25、29日：10時～12時
　　　　　　7月16、24、27日：13時30分～15時30分

大人2名が乗れるインフレータブルボードに乗ってパドルを使用し、自由に池の上を漕ぎまわる。最初にパドルの持ち方やSUPに乗る位置などを学び、座って膝立ちをしながらスタート。慣れてきたら立って水上をツーリング。対象：小学3年生以上。1人乗りは小学5年生以上で、かつ身長150cm以上。定員５艇まで、参加費1名（一人乗り）3000円、2名（二人乗り）5500円