【エコツアーに行こう!】東松山市化石と自然の体験館(埼玉県東松山市)

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1500万年前の化石を見つけよう!

化石採集は、今も昔も子どもたちにとって人気の自然体験。自分で石を割って、貝や植物、カニなど古代の生物の姿を発見したときの感激は一生の思い出だ。ただし化石産地はアクセスが不便なところも多く、また渓谷や崖などでは転落や落石などの危険もある。観光地と違ってちょっとハードルが高いのも事実。

屋内でフルイを使って砕かれた岩石の中から化石を探す。ピカッと光沢のあるものがあったらサメの歯かも

そんな中で、気軽に、安全に化石採集体験ができるのがここ東松山市化石と自然の体験館だ。体験館のある地域には、約1500万年前、新生代第三紀の海成層が広がっていて、この地区で産業団地が造成された際に出た大量の岩塊が保存されていた。この岩塊を使って発掘体験ができるのだ。

1回のプログラムが約80分、地層や化石についての説明を30分ほど受けたあと、屋内でフルイを使って化石を探す体験と、屋外でのハンマーやタガネを使って岩を割り、化石を探す体験の両方が可能。雨天でも屋外に張ったテントで行える。発掘した化石は指導員や講師が同定してくれるから、標本ラベルにその場で記入できる。

やはりここでの一番の目玉はサメの歯の化石。大きなメガロドンの歯が見つかることもある

見つかるのはサメの歯やイルカなどの哺乳類の歯や骨、貝類の化石を発見した参加者も。ハンマーやタガネなど必要な道具は貸し出されるし、軍手やゴーグルは販売もされているので、手ぶらでOK(発掘道具の持ち込みは不可)。

発掘された化石のうち、調査研究が必要なものは持ち帰りができないものの、それ以外は基本的に持ち帰れる。ひとり20リットルまでの体験用岩塊の中に、どれだけ当たりが隠れているか、期待しながら取り組もう。

屋外ではハンマーとタガネを使って岩を割って化石探し。1500万年ぶりに陽の光を浴びる化石に巡りあおう

このほか、時期により地層観察会や自然観察会、館内での岩石標本作り、草木染め、ネイチャークラフトなどの自然体験メニューの企画もある。このあたりもコロナ禍の収束とともに充実することに期待して、HPで確認しておこう。

体験館は、かつてここにあったセメント材料を運搬する鉄道施設があったことから、“時間(とき)の駅舎”というテーマで駅をイメージした外観となっている

【問い合わせ】東松山市化石と自然の体験館 ☎ 0493-35-3892(予約はHPの予約フォームからも可能)
【開館時間】9時~17時【休館日】毎週月曜および12月29日から1月3日
【入館料】無料(展示やオリジナルグッズの販売コーナーもあるが、現在は新型コロナウィルス感染症対策として、見学のみの入館は休止中)
【アクセス】関越自動車道・東松山ICから約10分
【HPアドレス】 https://www.kasekitaiken.com

(上田 泰久)

■化石発掘体験(現在コロナ感染拡大防止のプログラムで開催中)

平日10時10分~、および13時30分~の1日2回。休日は9時10分~、11時~、13時25分~、15時15分の1日4回。各回定員20名、参加は小学生以上。現在は未就学児の入館不可。すべて予約制、保護者等付き添いでの入館も体験予約が必要。入口ゲートは体験開始10分前に開門される。予約受付開始は30日前の各体験の開始時間から。化石発掘体験小中学生700円、一般1000円(いずれも東松山市外からの場合)

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