東かがわトヨタ自動車販売合同会社 向井良太郎社長インタビュー “地域にトヨタの看板を残す”

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香川トヨタ、香川トヨペット、トヨタカローラ香川、ネッツトヨタ高松の4社による100%共同出資の合同会社「東かがわトヨタ自動車販売合同会社」が設立され、今年4月東かがわ市内に新店舗をオープンした。“過疎地においてもトヨタの看板を残す”ことを目的に、全国で2例目となる資本を超えたトヨタの販売合同会社として、大きな注目を集めた新会社。今回は向井良太郎社長に、新店舗オープンまでの背景や今後の展望などを伺った。

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■チームとしてのパワーは想像以上に高い

―新店舗がオープンするまで

新会社が形になってきたのは、登記が済んだ今年1月初旬以降で、出向するスタッフに内示を出したのも同時期です。スタッフは基本的に統合する店舗(香川トヨタ三本松店、香川トヨペットE PoiNT三本松店、カローラ香川三本松店、ネッツ高松さつき店)がそのまま新店舗にスライドし、現在は総員27名です。旧店舗のお客様が、安心して新店舗にもお越しいただける体制としました。

出向内示後は、メンバー同士で改めて会社のあり方、開店後のオペレーションや取扱車種の増加など、具体的な検討会を実施しました。正式に出向となったのは3月中旬で、そこからは営業とサービスに分かれてオペレーションの練習を繰り返し、4月4日のオープンに備えました。

 

ー新型コロナウイルスの影響による販売面の影響

 新型コロナウイルスの影響によって、大々的なオープニングイベントや告知を実施できていませんが、オープンしてから3か月の新車販売は立ち上がりとしては順調と言えます。ただ、告知ができないことで新店舗の認知がまだまだ弱く、特に中古車の新規ユーザーの獲得は今後の課題です。

トヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツの4チャネルの合同店舗
であることを示している

―お客様の反応

旧店舗は設備も老朽化が進んでいたので、まずはお店が新しくなったことに対する反応は上々で、特に納車ルームは香川県内でも備えている店舗が少ないので喜ばれます。旧店舗の新車販売はほぼ既存のお客様の買い替えニーズでしたが、6月からは徐々に新車の新規ユーザーも増えてきたのは新店舗の効果だと思います。

 

―スタッフの反応

他より一足早くトヨタ車全車種販売がスタートしましたが、新店舗には4社から人が集まっているので、分からないことはスタッフ同士が教えあっています。勉強会を通じて、より良い提案ができるようになりつつあるのは新店舗の大きな強みで、チームとしてのパワーは想像していたより高く、手応えを感じています。

サービス部門は、5月まではオペレーションに追いつくに必死でした。というのも、新店舗(新会社)では旧店舗(それぞれの販社)のメンテナンスパックを引き継ぐ形にしたため、販社によってメンテナンスパックの内容が異なり、受付で振り分けながら対応します。他の店舗は売る車は増えてもサービス内容は変わっておらず、この拠点ならではのことですので、特にメカニックとフロントのスタッフが慣れるまで大変だったと思います。サービスのオペレーションはここで上手く作って、親会社の4社に還元できればと考えています。

 

■東かがわにとって役立つ存在に

―東かがわ以外での同形態店舗の展開

まだ始まったばかりなので、そういった話はないですね。もう少し色々なことを見極めていかないとならないですね。

 

―親会社との連携

親会社は全面的に応援してくれており、オペレーション面では頼る部分が多いです。店舗が始動する前にあらゆる想定をしながらオペレーションを決めていましたが、実際始まってみると細かい部分で想定外のことが起きるので、定期的に議論を重ねています。

 

東かがわトヨタ自動車販売合同会社 向井良太郎社長

―来店型店舗を目指す理由

スタッフは出向という形なので、いずれそれぞれの親会社へ戻る次期が来ますが、異動が店舗間ではなく会社間になるため、お客様が異動する営業スタッフに付いて行ってしまうと当社のお客様が減ってしまいます。お店のファンを増やして来店型を浸透させてきたいです。

 

―今後の展望

今はまだ出来ていませんが、車両提供をはじめとする交通インフラ面だけでなく、東かがわに資することは今後検討し、地域の方々にとって役立つ存在になれればと考えています。

 

 

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