アイシン精機の乗り合いサービス「チョイソコ」が、受賞作品のなかでより優れた100作品が選ばれる「グッドデザイン・ベスト100」に選定

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アイシン精機は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2019年度グッドデザイン賞」(通称:Gマーク)を3つのテーマで受賞したことを発表した。中でも、乗り合いサービス「チョイソコ」は、受賞作品のなかでより優れた100作品が選ばれる「グッドデザイン・ベスト100」に選定された。今回の受賞で、アイシン精機としてGマークの受賞総数は1961年の初受賞以来、累計で106点となった。

 

【グッドデザイン・ベスト100選出/乗り合いサービス「チョイソコ」  】

<応募カテゴリー>

移動・輸送システム・サービス

 

<概要>

高齢者を中心とした地域の人々の健康維持・増進を目指した移動支援サービス。高齢化が進む中で、 “買い物難民”、自力での通院が困難である”医療難民”の増加が社会問題となっており、このような問題の解決に向け、地域の人々と医療機関や公共施設、フィットネス・スーパーマーケット等の施設を結ぶ「乗り合い送迎サービス」を提供する。複数の利用者の目的地・到着時刻を専用システムにより計算し、複数の人が乗り合わせた上で目的地まで送る仕組みとなっており、地図上のルートの計算には、カーナビゲーションの技術を応用している。

 

<評価コメント>

行き先施設にスポンサーになってもらうことで、無駄なところには立ち寄らない効率性と採算性を向上させた、地域デマンド交通システムの新しい姿を提案している。高齢者にも覚えやすいネーミングや、ICTに頼り過ぎないシステムも、現場の声を活かしていると思われる。疲弊する非都市部での公共交通システムに新風を吹き込むアプローチである。

 

 

【グッドデザイン賞受賞/被災地支援設備「エネルギービークル」】

<応募カテゴリー>

社会貢献

 

<概要>

アイシン精機製のガスエンジンコージェネレーションシステムを活用した、災害時に移動対応できる被災地支援設備。電気、ガスが復旧しない中において、被災地でも入手しやすいLPガスですぐに温水シャワーと電気を提供可能となっている。同時に、2名ずつ使用できるよう、個室のシャワー室を2つ備えているほか、1時間で約300台携帯電話の充電が可能な発電出力があり、インフラ障害でも避難生活を支えることが可能となっている。

 

<評価コメント>

ひとつの企業が行う社会貢献活動としては、その本気度合いも実行性も高い。すでに何度も改良を重ね、より災害の現場に対応できるようになっている。その努力が自社の新たなサービス開発にもつながっているのであろう。社会貢献と研究開発がしっかり結びついた仕組みであり、会社と地域の双方に役立つ。

 

【グッドデザイン賞受賞/パーソナルモビリティ「ILY-Ai」】

<応募カテゴリー>

パーソナルモビリティ・自転車

 

<概要>

ILY-Ai は格好良く安心して乗れ、「誰もが使ってみたくなる」ことを目指した3輪の電動パーソナルモビリティである。大型複合商業施設での利用を想定し、大人と子供が楽しく同乗できるスペースを確保し、カートモードでは買い物かごや手荷物を快適に運ぶことが可能となっている。広大な施設内での時間を「もっと楽に、もっと楽しく、もっと長く」過ごしてもらうことをめざしている。

 

<評価コメント>

電動パーソナルモビリティの中でも、立ち乗り、座り乗り、カートモードの3モードをコンパクトな車体で実現したスタイリッシュな乗り物。大型施設内での実証実験を重ねて機能を改良し、公道での社会実装にも近いことを感じさせる作りとなっている。大型化する施設内で、高齢者だけでなく子供連れの若者でも乗ってみたくなるようなデザインに仕上がってきている。

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