N-BOXオーナーが新型デイズに試乗してみた!
「はいどうもワンソクtubeです!」でお馴染みの(?)、クルマ買うチューバーことワンダー速報&ワンソクtube管理人のドラヨスです。
今回試乗させていただいたのは、2019年3月にフルモデルチェンジした日産の新型デイズです。私自身、ホンダN-BOXカスタムターボに2年間乗っているホンダの軽自動車オーナーですので、N-BOXや8月9日にフルモデルチェンジした新型N-WGNと、日産の新型デイズを比較して、どこが優れていて、どこが劣っているのか、レビューしてみたいと思います。
新型デイズ、エクステリアは何者にも似ていない個性が光る!
試乗車は新型デイズのNAモデル、ハイウェイスターX プロパイロットエディションです。車両本体価格は1,567,080円(8%消費税込)となっています。新型デイズにはノーマルとハイウェイスターという2つのキャラクターが用意されていますが、ハイウェイスターはスポーティな内外装をまとったモデルとなります。
まず目を引くのが、ホワイトパールのボディにプレミアムサンシャインオレンジのルーフのツートンカラーのエクステリア(64,800円の有償カラー)。昨今、軽自動車でもツートンルーフの車種も増えていますが、白とオレンジという配色はなかなか新鮮です。
軽自動車の規格いっぱいのサイズながら、ハイトワゴンとしてはシャープなデザインになっていて、切れ長なヘッドライトと日産のデザインアイデンティティでもあるVモーショングリルが特徴的。新型デイズほどVモーショングリルがしっくり来ている日産車は無いのではないかと思えるほど、よくまとまったデザインだと思います。
さらにサイドビューでは、ウインドウグラフィックがリアまで貫通しているように、Cピラーの一部をブラックアウトした処理がなされていて、個人的には昨今の軽自動車のデザインの中では優れたデザインだと感じました。
エクステリアの装備をチェックしてみると、ハイウェイスターのヘッドライトはLEDになっており、ハイビームアシストも標準装備。さらにシグネチャーLEDポジションランプも装備され、下手な普通車よりも見た目の安っぽさは感じません。ただし、前後ともウインカーはバルブ式になっており、灯火類がフルLEDのN-BOXカスタムと比較すると、そこが劣ります。これは新型N-WGNカスタムと比較しても同様です。
試乗車のデイズ ハイウェイスターXプロパイロットエディションでは、本来なら14インチアルミホイールのところ、オプションで15インチアルミホイールが選択されていました(21,600円)。オプション料金さえ払えば、15インチにアップグレードできるのは良いですね。これはホンダの軽自動車では現状できないことです。
内装では軽自動車初の装備が多数!
続いて新型デイズ ハイウェイスターXプロパイロットエディションのインテリアを見てみると、一昔前の軽自動車からは想像できないほどの質感に驚きます。
静電式のタッチパネルのエアコンスイッチ、ピアノブラックの化粧パネルがあしらわれたコンソールやナビ周り、上位車種から引き継がれているステアリングホイールなど、普通車ミニバンクラスの質感が与えられています。
ブルーのバックライトが美しい2眼メーターの中央には4.2インチカラー液晶のアドバンスドドライブアシストディスプレイが装備され、普通車と比較しても何ら遜色のない機能装備となっています。
ダッシュボードは一見するとステッチ付きの合成皮革に見えますが、こちらはフェイクステッチで、実際にはハードプラになります。
ただし、32,400円のオプションで「プレミアムコンビネーションインテリア」も用意されており、それを選択するとダッシュボードは本物のステッチ入りの合成皮革製になり、ドアトリムやシートなどの素材の質感も向上します。オプション料金はかかりますが、内装の質感をカスタマイズできるのは嬉しいですね。
さらに特筆すべきは、軽自動車では初となる「電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールド」が装備されました(プロパイロットエディションに標準装備、または一部グレードにオプション)。
以前にもホンダのN/にも電動パーキングブレーキは採用されていましたが、オートブレーキホールドがなかったため、メリットがあまりありませんでした。今回の新型デイズには電動パーキングブレーキにオートブレーキホールドまで装備されたことにより、信号などの停止時にブレーキペダルから足を離しても停止状態が保持されるようになりました。高級車では当たり前になりつつあるオートブレーキホールドですが、まさか軽自動車にまで搭載される日が来るとは、感慨深いものがあります。
もちろん、N-BOXには電動パーキングブレーキもオートブレーキホールドもありません。この点では新型デイズは大幅にリードしています。
さらに、新型デイズではこちらも軽自動車初となる、全車速追従のアダプティブクルーズコントロール+レーントレース機能の「プロパイロット」が搭載されます(プロパイロットエディション)。ホンダのN-BOXにもアダプティブクルーズコントロールは装備されていますが、全車速対応ではなく、30km/h以下になるとクルーズが解除されてしまいます。運転支援の面でも新型デイズのほうに軍配が上がりますね。
ただし、この日産デイズの天下も長くは続きません。新型N-WGNでは、全グレードで電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールドに加えて、全車速追従のアダプティブクルーズコントロールやレーントレース機能も標準装備して発売されます。しかも設定速度もデイズが0~100km/hなのに対し、新型N-WGNでは0~135km/hと新東名の追い越し速度まで対応。やはり後出しジャンケンのほうが強いんですね…。
NAの新型デイズ、走りが非力か…?
新型デイズ ハイウェイスターXプロパイロットエディションで市街地を走ってみると、出足の発進加速ではやはり非力さを感じてしまいました。緩やかな坂道を登っていく際にもエンジンは5,000rpmを越えて唸りを上げ、ざらついたサウンドが室内に入ってきます。
坂を登りきったところで、流れの早い3車線道路に合流を試みますが、これもやはり加速感という面では想定しているよりも前に進まない印象です。
私が普段乗っているのが、N-BOXカスタムのターボだからというのもあると思いますが、やはり軽自動車のNAでは力不足は否めませんでした。この試乗の際は大人2名乗車で、真夏の炎天下でエアコン負荷が大きかったからというのもあるかもしれませんが、個人的にはNAではなくターボモデルをオススメしたいというのが第一印象です。
以前にN-BOXのNAモデルに試乗したときには、ここまでの非力さは感じず、また最近試乗した新型タントのNAモデルでもエンジンからの主張が静かだった印象でした。
ただ、坂道がないエリアにお住まいの方や、多人数乗車をしない方には、NAのデイズでも必要十分かもしれません。いずれにせよ、NAとターボ、両方乗り比べて判断されることをオススメしたいですね。
坂道や加速ではややパワー不足を感じるものの、それ以外の動的質感はなかなか良いです。ステアフィールも軽自動車としてはドッシリしているほうですし、ブレーキのタッチもN-BOXよりも好印象でした。
新型デイズの高速試乗でプロパイロットを試してみた
そして、軽自動車初の全車速追従アダプティブクルーズコントロールを搭載したデイズのプロパイロットエディションですので、せっかくなので高速試乗で試させてもらいました。
新型デイズなど日産車の良いところは、ステアリングホイールのプロパイロットスイッチがわかりやすいことですね。
どのメーカーもスイッチが多く、操作が煩雑な印象はありますが、日産では青く塗られたスイッチがわかりやすいのが良いと思いました。
プロパイロットをボタンを押し、SETボタンを押すと現在走行中の速度でクルーズが始まります。
速度設定や距離設定などは、他メーカーと操作感覚も同じで普通にアダプティブクルーズコントロールとして使用することができました。
レーントレース機能のステアリング制御もかなりがっしりと白線の中央を認識して走ってくれるので、安心感があります。レーントレース機能のステアリング制御の効きは、N-BOXと同等程度、トヨタやレクサスなどよりは効く印象です。
一方で、良くないと感じたのはやはりNAの非力さ。追従走行中に前方車両が居なくなったりした際の再加速では、NAだと加速に時間がかかり、車間距離を素早く詰めることができないというデメリットを感じました。素早く車間を詰めることができないと、不意な割り込みなどを誘う可能性もあって危険なので、そういう面でもターボモデルのほうが良いのではないかと思いました。
新型デイズはN-BOX・新型N-WGNに対抗できるか?
軽自動車でダントツの強さを誇るN-BOXですが、両側スライドドアと高い室内高からくるゆとりの空間、そしてHonda SENSINGなどの安全装備など、魅力は多々あります。一方、今回試乗した新型デイズはスーパーハイトワゴンではなく、ヒンジドアのハイトワゴンなので用途も異なりますが、装備面ではN-BOXを凌駕する魅力を備えており、シティコミューターとしての実力も高いと感じました。あとは両側スライドドアや室内高の問題ですが、そこは今後発売されるデイズルークスなどに期待したいところです。
それよりは、まずデイズ以上に装備を充実させて発売される新型N-WGNを打倒できるかが注目です。
今回の新型デイズハイウェイスターの試乗記はYoutubeでも配信していますので、動画でも併せて御覧ください
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[ドラヨス]
月間100万PVのブログ「ワンダー速報」と、月間100万再生以上のYouTubeチャンネル「ワンソクtube」の管理人。
クルマ買うチューバーを自称し、年に何台もクルマを購入してレビューするスタイルが好評。
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