【車屋四六の good days and good cars】第45回バンコク国際モーターショー

コラム・特集 車屋四六

国際自動車工業連合会=OICAで「車を売ってはいけない」と言われたが「ノー」と答えた言う…で、世界でも珍しい、車を販売するバンコク国際モーターショーが、とうとう第45回を迎えた。

いまや、かつての日本や中国を抜いて、アジアで一番集客力があるショーになり、3月27日から4月7日までの来場者数は、161万0972人と発表された。

ショー主催の、グランプリ・インターナショナル=GPIの招待で毎年訪問するが、我々は3月24日のVIPデイ、25,26日のプレスデイに取材をする。

ちなみにVIPデイは、招待状を持つ上得意向けの日で、ユーザーは、招待されることがステイタス。そして成約数が話題になるそうだ…ベンツやBMWがどんどん売れて、ロールスロイス3台、ベントレイも3台売れたという。

今年の第一印象は、中国勢の大攻勢だった。おかげで、ダントツ90%を誇った日本車のシェアが、昨年は78%に落ちたと、ショーのジャトロン最高責任者は語る。

バンコクショーの大きな特徴は、自動車の販売成約…「昨年の成約は約4万台…今年は10~12%上回るだろう」だったが、ショー終了後の統計では、5万8611台で27.5%増だったと、ジャトロンさんからの報告だった。

上記数字には、二輪車も含まれるので、その5173台を引くと、四輪車5万3438台で、その中の1万7517台/32.7%がEVだったという。

そのEVの大半は中国勢だが、それも含めて、事務局から届いた、売上げ統計を紹介しよう。

二輪車部門:①ホンダ678台②ヤマハ213台③スズキ35台④カワサキ10台。

四輪車部門:①トヨタ8450台②BYD5345台③ ホンダ4607台④MG3518台⑤三菱3409台⑥チャンサン⑦AION⑧GWM⑨いすゞ⑩日産という順になる。

②④⑥⑦⑧位が中国だが、ランクには入ってこないメーカーもたくさん出展していた。ちなみに、レクサスの成約数は146台だった。

異常気候や雨期には洪水もあり、田舎に行けば悪路たくさんというタイだから、車高が高く四駆も多いピックアップトラックの人気は、相変わらず高いようだ。

日本では影が薄くなった、いすゞも、タイでは人気が高く、対するトヨタ、日産、三菱も元気よく戦っている。

しかし、長年月の技術蓄積を必要としないEVの登場で、利を得た中国勢の猛威は更に拡大することに間違いなかろう…21世紀は日本の世紀と言われたのが幻となって、少なくとも21世紀なかば頃迄は、中国勢が猛威を振るうのでは、と思っている。

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