【車屋四六の good days and good cars】天皇家のファントム

コラム・特集 車屋四六

 

ファントムと言っても戦闘機ではない、皇室の御料車だ。皇室には高級車が沢山あるが、一番大きく格式が高いのがファントム、正式にはロールスロイス・ファントムV・パークウオード。

最高級車はシャシーのみ販売。ボディーは架装屋に特注する。パークウオードは架装屋名。1950年頃は、シャシー価格350万円、完成車1000万円と聞いた。もちろん御料車は、もっと高いだろう。

御料車には登録ナンバーがない。前後左右に菊のゴ紋章が付いているだけ。ちなみに天皇は無国籍。パスポートもないだろうは、下世話な話しだ。ファントムVは1959年~68年迄に832台生産。エリザベス女王もゴ愛用。

全長6.5米、3トンを超える車を160㎞で走らせるエンジンは、6230cc 215馬力だが、日本仕様は圧縮比9を8に下げて200馬力。この処置は輸出先の燃料事情に合わせたもの。要は燃料品質が悪い国向け、当時日本は低品質国に分類されていたのだ。

その後、日本が自動車大国になると、当時技術では日本最高の評価でプリンス自動車がロイヤルを開発。現在御料車はトヨタのロイヤル。

 

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