トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区における持続可能なモビリティ社会の実現を推進

all 業界ニュース

一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation、以下「TMF」)は8月24日、インドネシア・バリ島の観光地ウブドにおいて、バリ州政府と協力し、持続可能なモビリティ社会の実現を推進することを目的とした「SMART(Sustainable Mobility Advancing Real Transformation)@ウブド プログラム」を発表し、9月より6カ月間の予定で実施することを公表した。

同プログラムは、バリ州政府運輸局とトヨタのインドネシア現地法人による協力のもと、TMFとデロイト(Deloitte Future of Mobility Solution Center)の共同プロジェクトとなり、バリ州政府の合意覚書(Letter of Intent、LOI)を得て、データ駆動型・電動化された交通ソリューションを提供することにより、持続可能なモビリティ社会の実現を推進することを目的としている。

TMFは、能力開発のイニシアチブに取り組み、地元コミュニティに合わせた持続的で実行可能なビジネスモデルを構築するための具体的な推奨項目を提案を最終目標としているのに加え、政府および関係者がバリ島のみならず、インドネシア国内、その他の地域全体でのモデル拡張および展開を目指すと述べている。

【SMART@ウブド プログラム概要】

◆実証実験場所:インドネシア・バリ島・ウブド

◆実施期間:2023年9月~2024年2月(6カ月間のトライアル)
◆プロジェクト費用:170万USドル

◆実証実験内容:

①ウブド中心部で運行する電動車両のオンデマンドのシャトルサービス10台を導入。シャトル停留所は、すべて主要な観光地や地元の人気スポットから徒歩10分以内に位置し、利便性の向上を図る。

具体的実施内容:SWAT Mobility社が観光客や住民の交通の利便性を考慮し、開発したオンデマンドアプリを備えたスマートxEV(電動車)シャトルサービス(SMART Shuttle@ウブド)を展開。乗客はアプリケーションをダウンロードし、所定の停留所から乗降地を選択し、利用する。試験期間中は5台の電気自動車と5台のハイブリッド自動車が無料で配備され、運行はSerasi Autoraya社(TRAC)が担い、ウブドコミュニティと協力してサービスを展開。また、Tri Energi Berkarya社が電気自動車用の充電ステーションを配備。

②バリ島公共路線バス「トランスメトロデワタ」のルート内の交通量の多いバス停に沿って9台のデジタルディスプレイモニターを設置。利用客にバスの時刻表をリアルタイムで表示することにより、利便性を向上し、利用者の増加を目指す。
具体的実施内容:Papercast社が開発し、地元コミュニティのニーズを考慮してカスタマイズされた大型のバススケジュールのディスプレイに、バリ島の公共路線バス「トランスメトロデワタ」のバス到着予想時刻を表示。バスの時刻表、地図、その他のスポット広告を表示することで乗客の利便性と効率性を向上させ、公共バスの利用率を高めるように設計されていることで、「SMART Shuttle@ウブド」への乗り継ぎが容易になり、利用者より効率良く移動を計画することが可能となる。

 

左 : 試験的に使用する大型ディスプレイ(デジタルサイネージ)
右 : 大型ディスプレイ(デジタルサイネージ)の内容-到着予定時刻(画像提供 : Papercast社)
Tagged