チーム三菱ラリーアート、新型「トライトン」ベースのラリーカーでアジアクロスカントリーラリーに参戦

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三菱自動車が技術支援する「チーム三菱ラリーアート」は7月26日、同日タイ・バンコクで世界初披露された新型「トライトン」をベースとするラリーカーで、本年8月にタイ~ラオスで開催されるアジアクロスカントリーラリー(以下「AXCR」)に参戦すると発表した。

ラリーカーは、今回のフルモデルチェンジで全面刷新が図られた新型「トライトン」のタイ仕様のダブルキャブをベースに、AXCRの車両規定に沿って改造を実施。車体色は湧き上がる溶岩のエネルギーをモチーフとしたレッドとブラックを採用した。

ロールケージやアンダーガードなどのラリー装備を装着する一方、カーボン製のフード、前後ドア、荷箱の採用と、内装部品を大幅に軽量化することにより、従来車よりも一回り大きくなったボディでありながら従来車と同等の車体重量を実現。

また、ベース車でのトレッドの拡大に加え、ラリー専用の前後サスペンションや前後LSDの装着により、ドライバーの意のままに操ることができる優れたハンドリング性能を実現した他、軽量アルミホイールに昨年仕様よりもナロータイプのオフロードタイヤを採用することで悪路での走破性を向上。前後サスペンションにはツインダンパーを採用したのに加え、バンプストッパーを追加したことで堅牢性の高いシャシーをさらに強化した。

搭載する新開発の2.4リッターディーゼルターボエンジンでは、フリクションロスの低減と軽量化を中心としたチューニングを実施するとともに、新しいターボチャージャーを搭載し、全域で出力向上を実現した。さらに、AXCRのスペシャルステージに登場する川に対応するため、各部のシーリングの強化やシュノーケル(吸気ダクト)の装着など、水回りの対策も行っている。

【ラリーカー概要】

  • 全長×全幅:5320㎜×1865㎜
  • ホイールベース:3130㎜
  • トレッド(前/後):1,570㎜/1,565㎜
  • エンジン形式:4N16型4気筒 MIVECターボディーゼル
  • 燃料噴射装置:高圧コモンレール
  • 排気量:2,442㏄
  • ターボチャージャー:「三菱重工エンジン&ターボチャージャ」製
  • 最高出力/最大トルク:150kW/470N・m
  • 変速機:6速マニュアル
  • 4WDシステム:スーパーセレクト4WD-Ⅱ
  • フロント/リヤデフ:「CUSCO」製 差動制限装置付
  • フロントサスペンション:独立懸架/ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
  • リヤサスペンション:リジッド/リーフスプリング
  • ショックアブソーバー:「CUSCO」製 減衰力調整式ツインダンパー
  • バンプストッパー:油圧式
  • ステアリング形式:ラック&ピニオン(パワーステアリング)
  • ブレーキ:「ENDLESS」製 4ポッドブレーキキャリパー、ベンチレーテッドディスク、パッド「FORTEC」製 ブレーキフルード
  • ホイール:「WORK」製 アルミニウムホイール(17in×7J)
  • タイヤ:「横浜ゴム」製 GEOLANDAR M/T G003(235/80R17)
  • その他特長:カーボン製 フード、前後ドアパネル、荷箱

 

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