メルセデスAMG SL、V8ツインターボエンジン搭載「63 4MATIC+」を追加

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メルセデス・ベンツ日本は4月25日、新型メルセデス AMG SLに「SL 63 4MATIC+」を追加するとともに、SL 43の装備を一部見直し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて発売した。価格(消費税込)は1,700万円~2,890万円。

新型SLはメルセデスAMGによる完全自社開発モデルとして生まれ変わり、SL専用の高剛性プラットフォームによる卓越したドライビングパフォーマンスと快適性を兼ね備えたドライバビリティ、2+2シートレイアウト、AMG製V8ツインターボエンジンがもたらすパワフルなドライビングを実現したモデル。また、インテリアはアナログとデジタルを融合した「ハイパーアナログ」デザインを採用することで、300 SLのデザインをオマージュしながらもラグジュアリーで快適な空間を実現している。

今回は新型メルセデス AMG SLに、V8ツインターボエンジン搭載「63 4MATIC+」を追加したほか、SL 43の装備の一部見直しを実施した。

【AMG 4.0リッターV型 8気筒直噴ツインターボエンジン搭載】

メルセデス AMG 社が完全自社開発した、最高出力 585PS(430kW)、最大トルク 800N・m を発揮するAMG 4.0リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジン「M177」を搭載。同エンジンは、重量を最適化したピストンの採用や、エアインテークおよびインタークーラーシステムの改良、広範な新開発ソフトウェアの導入などを特長としており、砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンを実現しているほか、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングする NANOSLIDE®摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減。さらに、燃料を効率的に消費するために、「Comfort」モードで走行中、エンジン回転数が 1,000~3,250 回転で低負荷の際に、2/3/5/8 番の 4 気筒を休止することで燃料消費量と CO2 排出量を抑えることができる「AMG シリンダーマネジメント」を搭載している。

【AMGスピードシフト MCT 9速トランスミッション搭載】

特別なチューニングを施した、AMGスピードシフト MCT 9速トランスミッション(MCT=Multi-Clutch Transmission)を搭載。トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを搭載し、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現。トルクコンバーターに見られる損失を低減し、軽量化も相まってレスポンス向上に貢献している。シフトダウン時の自動ブリッピング機能やレーススタート機能によってダイナミックな走りを実現しているのに加え、高速走行時などにアクセルから足を離すとエンジンとトランスミッションを切り離して燃料消費を抑えるセーリング機能の採用によって燃費を優先する「Comfort」、よりスポーティなドライビングが愉しめる「Sport」「Sport+」「RACE」、滑りやすい路面を安全に走行する「Slippery」、様々なパラメーターを個別に設定できる「Individual」の6つのモードを設定した。

【SLとして初めて四輪駆動システム「4MATIC+」を採用】

70年近くにおよぶSLの歴史の中で、今回初めて四輪駆動が採用され、AMGのパフォーマンス志向連続トルク可変配分式四輪駆動システム「4MATIC+」を標準装備した。駆動トルクの前後配分比を無段階で連続的に変化させることで、物理的限界まで最適なトラクションを確保するだけではなく、ドライ、ウェット、スノーといったあらゆる走行条件下で高い操縦安定性と安全性を実現。また、優れたトラクションと横方向運動特性を実現するほか、前後方向の運動特性も改善することから、よりパワフルな加速が可能となった。

【リヤ・アクスルステアリングを標準装備】

車速に応じて、左右の後輪に前輪と同方向あるいは逆方向に舵角を与えるリヤ・アクスルステアリングをSLとして初採用。SL 63 4MATIC+の特性に合わせて精密にチューニングされており、アジリティと操縦安定性を同時に実現している。また、コーナーリング性能の向上に加え、限界域でのコントロールをより容易なものとするため、突然の回避操作でもドライバーをアシストすることでアクティブセーフティを強化する。

【アンチロール機能を備えたAMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンション】

サスペンションには、メルセデス AMGの量産モデルとしては初となる新開発のAMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを搭載。トーションバー(スタビライザー)を利用した従来の機械的なアンチロールバーに代えて能動的な油圧機構を採用したことによりロールを瞬時に補正することが可能となり、直進時には、ドライブモードや走行状況に応じて、ロールの原因となる個々の障害物に対して補正を行い快適な走行を実現。コーナリング時はロールが低減され、快適性とドライビングダイナミクスとの両面で効果があり、各ドライブモードの特性も快適志向とスポーティな走りとの間の開きをいっそう広げることが可能となった。

【SLの最高峰モデルを体現する内外装デザインを採用】

フロントとリやはよりスポーティなデザインとなり、高い動力性能を表現。また、オプションのAMGカーボンパッケージを選択すると、フロントスポイラーやサイドエアインテーク、サイドスカートトリム、リアディフューザートリム等にカーボンファイバーが装着されるとともに、マットブラックペイント21インチAMG 10ツインスポークアルミホイール(鍛造)となり、さらにスポーティなエクステリアとなる。インテリアにはAMGカーボンファイバーインテリアトリムをオプションとして設定した。

【電子制御リミテッド・スリップ・デフを標準装備】

SL 63 4MATIC+にもSL 43と同様に、リヤに電子制御リミテッドスリップデフを標準装備することで、あらゆる走行状況において卓越したトラクションと最大限の走行安全性を実現。後輪のトラクションがさらに改善されるほか、物理限界におけるコーナリングスピードも向上。また、高速で車線変更する際も最大限の操縦安定性を確保する。

【SL 43にメモリーパーキングアシストを標準装備】

SL 43に、所定のA地点(自宅駐車場等)とB地点(乗降場所等)のルートを車両に記憶させることで、車両が区間の移動および駐車するメモリーパーキングアシストを標準装備した。また、新デザインのボンネットエンブレムを採用したほか、新たにヒマラヤグレーペイント21インチ AMG 10ツインスポークアルミホイールと内装色クリスタルホワイト/ブラック(ナッパレザー)を有償オプションとして設定した。

 

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