BYDは、ミドルサイズのフル電動SUV「ATTO3（アットスリー）」を440万円（税込）で2023年1月31日から発売すると発表した。販売は23年1月下旬から順次開設する全国22の店舗開業準備室で行ない、納車は3月頃からの開始を予定。なおBYDでは23年中頃にEVコンパクトカー「ドルフィン」、23年下半期にEVセダン「シール」も日本での発売を予定している。
日本発売第1弾として登場するATTO3は、中国では22年2月から販売を開始した最新EV。既にオーストラリア、タイなどでも発売しており、10月末までのグローバル累計販売台数は14.3万台に達する人気モデル。ユーロNCAPの安全性評価で最高評価の5つ星を獲得しており、ドイツやフランスなど欧州での発売も決定している。
ボディは全長4455×全幅1875×全高1615mmのSUVで、トヨタ「カローラクロス」、スバル「XV」、BMW「X1」などに近いサイズ。約59kWhのリチウムイオン電池と最高出力204ps/最大トルク310Nmのモーターを搭載し、一充電走行距離は485km（WLTCモード）。衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロール（ACC）、レーンキープアシスト（LKS）、ブラインドスポットインフォメーションなど充実した先進安全・運転支援機能を備える他、車両から電気を取り出す「VtoL」、「VtoH」にも対応している。
車両は、新車保証4年/10万km、駆動用バッテリー保証8年15万kmを付帯。販売方法は通常型ローンの他、月額4万400円のサブスク型リースや残価設定型ローンなど多彩なプランを設定する。またオリジナル補償を付帯したBYD専用自動車保険も用意しており、ユーザーが安心して購入しやすい環境を整えている。
EVの販売ではテスラ、ヒョンデ、ボルボ（EV限定）など新車購入をオンライン販売方式とするブランドが多いが、BYDではディーラーで販売・整備する通常の販売方式を採用。店舗数は2025年末までに全国で100店舗以上の開設を予定で、計画通りに進めばメルセデス・ベンツの約半数、アウディよりやや少なく、現在のボルボと同程度の店舗で全国をカバーする販売体制となる。
まず23年1月下旬から、第1陣として全国22ヵ所で実店舗が開業するまでの仮店舗となる開業準備室を順次開設。うちKBS株式会社が運営する「BYD越谷」（埼玉県越谷市）、株式会社アクスルが運営する「BYD東名横浜」（神奈川県横浜市緑区）、フォーシーズンズ株式会社が運営する「BYD堺」（大阪府堺市）は、23年第1四半期の実店舗オープンを予定している。
