ベクトリクスジャパンが小型商用BEV「アイカーゴ」と旗艦店を披露

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ベクトリクスジャパン(山岸史明CEO、本社・大阪府箕面市)は11月1日、新しいタイプの小型商用BEV「I-Cargo(アイカーゴ、メイン写真)」と、ブランド初の旗艦店ショールームであるベクトリクス東京銀座ギャラリーを公開した。ブランドの商品はすべて、同ギャラリーから発信される。

アイカーゴの特徴を説明する山岸史明CEO

アイカーゴは一人乗りで、前1輪+後2輪の“トライク”の形をしており、後輪の上がフラットで積載スペースとし、ラストワンマイルの物流を担うモデルとして開発された。国内では普通運転免許で運転できる。

2輪・4輪問わず、BEV導入には航続距離の短さ、充電時間の長さ、充電設備の設置、バッテリー劣化といった課題が障壁になっている。これらの課題に対しこのアイカーゴは、80㎞~100㎞の航続距離と交換式バッテリー、家庭用電源での充電(設備の増設なし)、バッテリーのサブスクリプション形式で解決を図った。加えて、普通運転免許で運転できるので“誰でも”運転することができる。

販売方法はリースで、オートリース会社が代理店となり、導入企業である物流会社の細部のカスタマイズに対応していく。リース会社、物流会社、生産部門(台湾)、ベクトリクスジャパンの4者でプロジェクトを組み、導入企業の要望にそったアイカーゴに仕上げていく考えだ。

幅広い顧客ニーズに応えるため、2025年までにアイカーゴのバリエーションを増やすと共に、東南アジアのフードデリバリーに向けた電動2輪スクーター、4輪一人乗りBEVの発表を目標に掲げている。

ベクトリクスは1996年、アメリカで設立され電動大型スクーターを開発。欧米市場で高い認知度を誇った。その後、ポーランドへ生産拠点を移し、GPバッテリー(香港)に経営母体が移り、ポーランドで開発・生産、販売を継続。2018年に、現ベクトリクスジャパンの取締役である駒里リンダ氏がベクトリクスの株式を取得し、新生ベクトリクスが誕生した。

現在は、本社機能をポーランドからシンガポールに移し、イタリアでデザイン、ポーランドでパワートレーン開発、台湾(ユーロンモーター=裕隆汽車)で生産、ベクトリクスジャパンが販売とCI管理を行っている。

同社製品の発信拠点、ベクトリクス東京銀座ギャラリー

【ショールーム所在地】東京都港区新橋1-5-2
【アイカーゴ主要諸元】全長2130㎜/全幅1020㎜/全高1815㎜/シート高715㎜/車両重量246㎏/モーター:ブラシレスDCホイルハブモーター/定格出力4kW×2(左右輪)/最高出力4kW/バッテリー容量60Ah/充電時間4時間/最高速度:時速45㎞/最大積載量100㎏/バッテリー種類:リチウムイオン

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