日産自動車と茨城県高萩市(大部勝規市長)は共同で、日産キャラバンを活用し観光事業推進を目的とした実証実験「高萩ムーバブルビレッジ構想AD“VAN”TURE」を行っている(2022年5月17日まで)。
今回の実証実験は、市の観光事業として導入する目的で、限定10組を対象に募集が行われた。応募は全国から1,800組以上もあり、中には「アウトドアに興味を持っているが、車中泊は未経験」という人が圧倒的に多かったという。
年代構成では、40~50代の夫婦または趣味を持つ男性がもっとも多く、その次に20代の夫婦やカップルと、昨今のアウトドア・キャンプブームの影響を反映しているようだ。
この実証実験は、自然豊かな茨城県高萩市内を舞台に、日産キャラバン「AD”VAN”TURE」に乗って本格的な車中泊と、自然を楽しむための様々なアクティビティが体験できる1泊2日のプラン。使用されるキャラバンは、最上級グレード「GRAND プレミアムGX」にマルチベッドやオリジナルのギアを装備したもの。また、高萩産の食材を楽しめる食事メニュー用意し“車中泊飯”向けに食材が提供される。第1弾の参加費は、1泊6,000円/人(税込)だった(現在は募集終了)。
また、実験向けに市内の通常は一般開放していない空き家や、空き施設の5カ所が車中泊スポットとして用意されたほか、広大な自然の中楽しめる7種のアクティビティから2種を選択でき“アウトドアを遊び尽くせる”内容となっている。
応募者の選択状況は、応募者の多くが車中泊未経験者で、初心者でも体験しやすく、都会では体験できない非日常のアクティビティの人気が高い結果となった。車中泊スポットでは、日本のなぎさ百選の一つである高戸小浜海岸が最も人気が高く、一般的な認知度が高いスポットが注目される結果となった。第2弾では、新たな体験スポットを拡充していく予定という。
〈アクティビティ応募ランキング〉
1位:乗馬・セグウェイ、2位:SUP、3位:海釣り、4位:ブッシュクラフト、5位:管理釣り場、6位:川釣り、7位:ヨガ(温熱ドーム付)
〈車中泊スポット応募ランキング〉
1位:高戸小浜海岸、2位:さくら宇宙公園(高萩市衛星通信記念公園)、3位:高萩市里山交流館(公共施設)、4位:けやき平キャンプ場、5位:山間地区住宅(空き家)
「高萩ムーバブルビレッジ構想AD“VAN”TURE」の第2弾では、今回の応募数や応募属性を反映し、初心者向けのアウトドアの充実や、開催規模の拡大などを視野に第1弾での利用者の声をもとに、料金設定や運用フローを改善しながら事業を展開できるよう、日産自動車は支援を継続していく。
また、観光産業は同様の悩みを抱えた地域も多く存在することから、高萩市を皮切りに、他自治体や再生が必要な観光関連などの事業体にも、この取り組みをモデルケースとした観光活性プロジェクトを提案していく考えだ。
※メイン写真:2022年4月28日に高萩市観光案内所前で行われた、実証実験「高萩ムーバブルビレッジ構想AD“VAN”TURE」の出発式。当選した参加者が大部市長よりキャラバンのキーを受け取った。