【エコツアーに行こう!】森林塾 かずさの森(千葉県君津市)

all レジャー アウトドア コラム・特集

房総の森で自然体験を

東京湾アクアラインを使えば、今やほぼ全域が日帰り圏内とさえ言える房総半島だが、ほとんどの人が目的地として訪れるのは海岸沿い。目玉となる観光地が少ない山間部は、そのためのアクセスルートでしかないことが多い。だが、その分房総半島の森には、低山地ならではの豊かな自然が残されている。

作り物とは違った、ワイルドなフィールドアスレチック。安全を確保した上でスリルを楽しめる。

森林塾かずさの森がフィールドにしているのは、県内を流れる最大の河川、小櫃川の源流域。一般的なエコツアーが、ただそこにある自然の中を訪れるものなのに対して、ここではその自然の中に間伐材を利用した体験宿泊施設やログハウスなどを設置、「昭和30年代の持続可能な生活体験場」となっているのが大きな特徴だ。

渓流をさかのぼって秘境の滝を訪れよう

フィールドの一角には食害獣防御ネットで囲った保護区が設置されていて、近年になって激増したシカやイノシシなどの食害から逃れた貴重な植物も回復している。自分で狩った動植物を食べ、エネルギーも自然のものを利用して、生活が完結する。 それは「SATOYAMAイニシアティブ」として近年環境省が推進している、持続可能な自然の利用の代表例とも言えるだろう。

 

森林塾かずさの森では、短時間で楽しめる数々のメニューが用意されていて、その中には季節によってトウキョウサンショウウオの産卵の観察、モクズガニ捕りやマコモタケ採りなど、ほかではなかなか体験できないものも多い。だが、できるなら宿泊を伴う年間プログラムへの参加を。狩猟・ジビエ解体体験、山菜摘み、小屋作り、ホタルやモリアオガエルの観察、昆虫採集などの体験に加え、宿泊して生活体験を伴うことに大きな価値がある。自然の中で過ごし、その恵みをいただくことで、都会人が忘れていた「自然に生かされている」ことへの感謝を感じることができるはずだ。

(上田 泰久)

【問い合わせ】かずさの森事務局 tel:0439-35-2114 
                e-mail:info-kfs@kazusanomori.com
【アクセス】圏央道・木更津東IC~国道410号~国道465号で約40分
【ホームページ】 http://www.kazusanomori.com

 

夏までの年間プログラム(すべて一泊二日以上)

5月7日~8日:ミツバチ体験
蜂蜜のとり方を養蜂家に教わる、お土産にも蜂蜜を。参加費:大人1万5000円、こども1万1000円

5月14日~15日:ハーブ、薬草風呂体験
ハーブ摘み、香草料理、薬草入り露天風呂など。参加費:大人1万円、こども8000円

5月14日~15日:掘っ立て小屋作り
災害時に役立つ技術を学ぼう。参加費:大人1万5000円、こども1万円

6月11日~12日:野生ホタル、モリアオガエル鑑賞
群舞するゲンジボタルとモリアオガエルを見る夕べ。参加費:大人1万円、こども8000円

水面に突き出した枝に産卵するモリアオガエルを観察

7月16日~17日:幻ツアーⅡ
幻の名所、修行(小学生以上)参加費:大人1万2000円、こども1万円

7月23日~24日:虫大好き西田君と行く森の昆虫とり
森の昆虫たちと触れ合う、ナイトハイク。参加費:大人1万円、こども1万円

ライトトラップで夏の昆虫採集

7月27日~29日(2泊):森と川と海の楽校
ブルーベリー摘み、Tシャツアート、干潟ほか。参加費:こどものみ2万3000円

8月2日~4日(2泊):子供生き抜く自然塾キャンプ
火起こし、釣り、野草摘み、野菜作り、小屋の建て方など生き抜く術を楽しく学ぶ。参加費:こどものみ2万3000円

8月6日~7日:清流で川遊び(1)
8月13日:清流で川遊び(2)
手づかみ漁と投網体験、渓流上り。参加費:各大人1万円、こども8000円

このほか森林体験、川・海・水辺体験、遊び体験、工作体験、食体験など多数。詳細はHP参照。

Tagged