日野とアスクル、CUBE-LINXの3社、小型BEVトラックを用いた電動車最適稼働マネジメントの実証実験を実施

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日野自動車、アスクル株式会社、株式会社CUBE-LINXは1月19日、日野が開発した小型BEVトラック「日野デュトロ Z EV」を用いて、電動車の最適稼働マネジメントの実証実験を実施すると発表した。

社会全体でのカーボンニュートラルの実現が求められている中、取り組みの一つとして、電動車の導入が進んでいる一方、その導入にあたっては、一般的に車両の契約に加えて充電設備の設置や電力使用契約など多くの手続きが必要であり、さらに日々の運用においては、効率的な充電・車両運行のためには緻密な運行計画や充電管理が重要となるなど、電動車ならではの課題も顕在化している。

アスクルは2016年、「最も効率的で環境に配慮した流通プラットフォーム(エコプラットフォーム)」を構築するため、事業の全領域においてCO2排出量をゼロにする「2030年CO2ゼロチャレンジ」を宣言し、脱炭素社会の実現に向け取り組んでいる。2017年には国際的イニシアチブである「RE100」「EV100」に同時加盟し、中でも「EV100」は自社グループで使用する配送車両を2030年までにすべてBEV車両にすることを目標に掲げ、CO2削減を推進している。現在は、計21台の電気自動車を配送車両として導入。ECに欠かせない配送業務においてBEV車両の導入を順次進めると同時に、今後のBEV車両の増加に伴う電力マネジメントの課題にも取り組んでいる。

日野は、「日野環境チャレンジ2050」(2017年発表)で環境負荷ゼロへのチャレンジを掲げ、2021年4月には中間目標となる「日野環境マイルストーン2030」を設定し、車両のライフサイクルにおけるCO2削減によるカーボンニュートラル実現への取り組みを加速している。ライフサイクルにおける「使う」プロセスでのCO2削減においては、同社が開発したラストワンマイルの使い勝手を追求した「日野デュトロ Z EV」や、CUBE-LINXによる電動車の最適稼働マネジメントサービスの提供など、「電動車開発・普及促進・輸送効率化」に取り組んでいる。

日野、アスクル、CUBE-LINXの3社は今回、アスクルの配送業務において、「日野デュトロ Z EV」と、電動車の最適稼働マネジメントの実証実験を行い、車両の使い勝手の検証に加え、配送現場での効率的な車両の運行管理、および最適な充電管理とエネルギー利用量最適化の効果を確認していくとしている。また、同実証で得られた知見を今後の電動車の開発・改良、導入・運用時の課題解決に活かし、電動車の普及促進に貢献すると述べている。

【実証実験の内容】

  • 実証期間 :2022年1月19日~2022年5月31日
  • 場所 :アスクル 新木場物流センター
  • 車両 :日野デュトロ Z EV 2台
  • 充電器 :普通充電器(6kW)、急速充電(50kW)各2台

<最適稼働マネジメントサービス概要紹介>

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