【遠藤徹の業界ココに注目】7月からニューモデルラッシュだが、大幅納期遅れに

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この7月からトヨタ、日産、ホンダを中心にニューモデルラッシュ期に入るが、コロナ禍や半導体部品の供給遅れで生産が先送りされ、大幅な納期遅れが指摘されている。

従来だと新型車の発表日と発売日は数日しか開きがなかったが、最近では1カ月以上もずれ込むケースが目立っている。これにコロナ禍や半導体部品の供給遅れが重なり、さらに先延ばしされそうな趨勢となっている。

この時期に発表するニューモデルの納期は、早くて今秋9月以降、場合によっては今冬か来年にずれ込む車種もありそう。自動車メーカーにとっては先行予約分の立ち上がりで、比較的早めに生産を開始できる車種もあるが、多くは先送り状態になっている。

対応を苦慮しているのは販売店である。受注はできても納期が大幅に先送りされるので、ユーザーからの入金もずれ込み、商売にならないと頭を抱える状況になっている。納期が遅れているのは今後発売されるニューモデルだけではない。従来から生産販売されている量産モデルにも影響が及んでいる。トヨタのハリアー、ヤリスクロス、ホンダのヴェゼル、スズキのソリオ等、ここ1年以内に発売された人気モデルは半年以上の納期となっている。

これによって、年間の新車販売計画が下方修正される見通しとなっている。ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車などの電動車両は半導体部品の使用率が高いために、影響が大きい。同じモデルで100%ガソリン車とハイブリッド車では、2カ月程度ハイブリッド車の方が納期が長期化している。マーケットニーズも電動化にシフトしているのも影響している。

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