【遠藤徹の業界ココに注目】半導体部品の供給遅れでニューモデルの投入時期が先送りに

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コロナ禍の影響は、自動車メーカーのニューモデル投入時期や新車の納期遅れに繋がっている。コロナ禍によって、ビジネスパーソンの在宅での仕事が大幅に増えているからだ。自宅での業務はパソコンでの作業となる。そうなるとパソコン本体の需要が高まり、パーツで使う半導体部品が急増する。こちらは自動車のあらゆる部品にも使われているので、サプライヤーからの供給が遅れ、ニューモデル投入の先送り、新車の納期遅れが発生することになる。

本来であれば5~8月はトヨタ、日産、ホンダ、スズキ、スバルが多くの戦略新型車を投入する予定になっていた。それが軒並み先送りになり、夏から秋に変更されている。販売店には新型車の発売1カ月から2カ月前になると、そのスケジュールや内容がウェブサイトで提示され、プレキャンペーンをスタートさせるが、今回は販売店各社の営業関係者を招いて開催する商品説明会が開くことができず、オンラインでの説明会や内容提示のみに切り替えられている。スケジュールを延期する場合は、その旨を販売店各社に通達するのだが、今回は変更理由すらも明らかにされず、販売店各社の対応が難しくなっているケースもある。

販売店各社にとって困るのは、今後の方針や計画が立案できないことである。新型車についてはユーザーも興味があり、購入スケジュールにも関わってくるので、販売店への問い合わせの機会も増えてくる。それを明確に答えられない状況にも繋がっている。

車検が近いと代替をするチャンスにもなるが、投入時期がずれると代替が出来ないので販売店は売るチャンスを逃すことになる。

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