家族で行こう! きままにクルマ旅(2020年11月)
埼玉の荒川水系を巡るドライブ旅 〜愛車と水にまつわる巨大建造物とのツーショット写真を撮る〜

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文:ドラヨス/写真:ドラヨス、編集部

あてもなくドライブするのも良いが、一つのテーマに沿ってドライブするのもまた面白い。
「ワンダー速報」というブログを運営する筆者(ドラヨス)は、ワンダー(不思議)なスポットを巡る「ワンダートラベル」というブログコーナーを不定期に連載しているが、旅行雑誌に掲載されるようなプランとは少し違った視点でドライブしてみたいと思う。
今回の「きままにクルマ旅」は、埼玉県秩父山地の甲武信ヶ岳(標高2,475m)を源とし、東京湾までを流れる幹川流路延長173kmの一級河川「荒川」水系にフォーカスし、その流域にある水にまつわるスポットを訪ねてみた。愛車と巨大建造物の写真を撮れるスポットも紹介する。


目次

川の博物館 「母なる川『荒川』を知る、三つの日本一がある博物館」
彩甲斐街道 「長瀞渓流や秩父鉄道と並走するドライブルート」
ご当地グルメ:安田屋 「秩父名物わらじかつ丼を食す」
浦山ダム「日本で2番目に大きい重力式コンクリートダム」
滝沢ダム「ループ橋で眼前に迫るダムの前を走る」
旅グルマ紹介「PEUGEOT 2008 GT Line」走りが楽しいコンパクトSUV


川の博物館
「母なる川『荒川』を知る、三つの日本一がある博物館」

最初の目的地は、都内からでも1時間半程度でアクセス可能な埼玉県大里郡寄居町にある「川の博物館」。

東京都内や埼玉・千葉県からもアクセスがしやすい関越道を大泉ジャンクションから30分ほど走り、花園インターで降りて10分ほど走ると、まさに荒川のほとりに埼玉県立「川の博物館」が見えてくる。

川の博物館の巨大水車をバックに愛車を撮影するのも良いだろう

川の博物館の巨大水車をバックに愛車を撮影するのも良いだろう

日本一の大水車

川の博物館には三つの日本一があるが、まず目に入ってくるのは巨大な水車。1997年、川の博物館の開業に合わせて作られた大水車は、当時直径23mと日本一の大きさを誇っていたが、岐阜県で直径24mの大水車が完成し、一時期は「日本第2位」に甘んじていた。

しかし、大水車の木部の老朽化により2015年には回転を停止。2017年から改修工事が行われ、2019年7月に直径24.2mの大水車に生まれ変わったことで、再び日本一に返り咲いた。

改修工事を経て直径24.2mの大水車に生まれ変わった

改修工事を経て直径24.2mの大水車に生まれ変わった

大水車は駐車場からもよく見えるので、愛車と大水車のツーショット写真も撮ることができる。

愛車を撮影する際、こうした巨大建造物が背景にあると映えるので、思い出の一枚になることだろう。

模型日本一、荒川大模型173

そして二つ目の日本一は、荒川の源流(甲武信ヶ岳)から河口(東京湾)までの流れと本流沿いの地形を1000分の1に縮小して再現された「荒川大模型173」だ。

173という数字は、一級河川荒川の長さが173kmであることを表している。

多くの山に囲まれた荒川の上流域
地形も精緻に再現されている

多くの山に囲まれた荒川の上流域  /  地形も精緻に再現されている

実際に模型を見てみると、荒川の源流から埼玉にある四つのダムも見ることができるので位置関係を把握しやすい。この後のドライブ行程ではダムを2カ所巡るので、ここで予習しておくとよいだろう。ちなみに、この「川の博物館」も再現されている。

荒川を上流から下流へ見ていくと、2019年の台風では完全に水没した秋ヶ瀬公園や、交通の要所である笹目橋など埼玉県民には馴染みのあるランドマークを鳥になった気分で俯瞰で見ることができる。特徴のある様々な橋も再現されているのも見ていて面白い。

そのまま東京都に入り、江北橋や千住大橋などを超え、東京スカイツリーを眺めつつ、葛西から東京湾へ流れていく様を見るのは大人の方が楽しめるかもしれない。

事前予約が必要だが、解説員による様々な解説を聞きながら源流点から河口までガリバー気分で歩く「ガリバーウォーク」というイベントも行われているので、気になる人はHPから問い合わせてみるとよいだろう(希望日の1ヵ月以上前に要連絡。1回の解説は約30分、定員は20名程度。詳しくはHP参照)。

日本一の荒川大模型は大人が楽しめるジオラマだ

日本一の荒川大模型は大人が楽しめるジオラマだ

日本一の大陶版画「行く春」

日本の明治から昭和にかけて活躍した日本画家、川合 玉堂(かわい ぎょくどう)の筆になる重要文化財「行く春」(六曲一双屏風)を、長さ21.6m、高さ5.04mの大陶板画(信楽焼)で再現。屋外に展示した日本画の大型美術陶板としては、日本一の大きさとなる。

日本一の大陶版画「行く春」

日本一の大陶版画「行く春」

行く春は、大正2年(1916年)に長瀞・寄居方面を訪れた玉堂が、荒川に浮かぶ船車(ふなぐるま)をモチーフに描いた傑作で、現在は東京国立近代美術館が所蔵し、重要文化財に認定されている。行く春に描かれている水車が付いた船車は、川の博物館の第一展示室でレプリカを見ることができる。

まだまだ遊べる「川の博物館」

治水や利水の学習ができるウォーターアスレチック施設「荒川わくわくランド」
水にまつわるアトラクションが豊富

治水や利水の学習ができるウォーターアスレチック施設「荒川わくわくランド」 / 水にまつわるアトラクションが豊富

川の博物館には三つの日本一だけではなく、治水や利水の学習ができるウォーターアスレチック施設「荒川わくわくランド」や、荒川流域の生態系の紹介、船大工がかつて使っていたという船車を再現したものを展示している「第一展示室」、大画面に連動して座席が動く「アドベンチャーシアター」で水になった気分で川を下る疑似体験など、子供から大人まで楽しめる施設豊富に存在しているので半日かけてゆっくり滞在するのも良いだろう。

展示室の中では荒川にまつわる様々な暮らしの風景を見ることができる

展示室の中では荒川にまつわる様々な暮らしの風景を見ることができる

川の博物館 【住】埼玉県大里郡寄居町小園39 【時】通常期 9:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで/夏休み期間[平日]9:00~17:30 [土・日・祝・8/11~8/15]9:00~18:00 【休】月曜日(祝日・振替休日・県民の日・7/1~8/31は開館) 年末年始(12/29~1/3) 施設整備の集中保守点検に伴う臨時休館有り 【料】一般410円(240円) 学生200円(120円) 中学生以下無料()内は団体料金 ※荒川わくわくランドとアドベンチャーシアター観覧は別料金【P】あり(普通車:300円 バス:1030円) 【最新情報】https://www.river-museum.jp/ 【マップコード】150 716 527*78
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