マセラティ、ブランド初のバタフライドアを採用した新しいスーパースポーツカー「MC20」を発表

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マセラティは9月9日、新たなスーパースポーツカー「MC20」をモデナで行われたイベント“MMXX: Time to be audacious”にて発表、またワールドプレミアと同時刻に東京およびニューヨークでも同車両が披露された。なお、ヨーロッパ向けの生産開始は今年度末を予定しており、ワールドプレミア後の9月10日より受注を開始した。

 

新型「MC20」の「MC」はMaserati Corseマセラティ コルセの略で、「20」はワールドプレミアの年でありブランドの新時代の幕開けの年である2020年を意味している。視覚的にもコンセプト的にも2004年にマセラティがレースでカムバックを果たしたMC12からも強い影響を受けており、MC12の後継モデルとも言えるモデルである。

 

パワートレインは最高出力630ps/最大トルク730Nmを発揮する、100%マセラティ開発による新たな3L・V6エンジン「Nettuno(ネットゥーノ)」を搭載。0-100km/h加速は2.9秒以下、最高速度は時速325km以上を実現し、1,500kg以下の超軽量モデルであるとともにパワーウェイトレシオ2.33kg/psを実現している。

 

「MC20」はモデナで開発・設計し、80年以上にわたってマセラティを製造しているヴィアーレ・チロ・メノッティの工場で生産され、ネットゥーノエンジンはモデナに新設されたマセラティ・エンジン・ラボで製造される予定となっている。同車のデザインは、マセラティ・イノベーション・ラボのエンジニア、マセラティ・エンジン・ラボのテクニカル・スペシャリスト、マセラティ・チェントロ・スティーレのデザイナーによって約24ヶ月で制作された。なお、クーペモデル、コンバーチブルモデル、フルエレクトリックの全てに対応できるようにデザインされている。

 

さらに、世界最先端のダイナミックシミュレーターを使用したバーチャル・ビークル・ダイナミクス開発システムは、マセラティ・イノベーション・ラボが自社内で開発したもので、バーチャル・カーと呼ばれる複雑な数理モデルをベースにしており、このシステムによりダイナミックテストの97%のパフォーマンスを実現し、開発期間を短縮している。このバーチャル・テストを経て、更にサーキットやロードテストを徹底的に行い、マシンの最終調整が行われた。加えて、ブランド初のバタフライ・ドアを採用しており、空力特性においてはダラーラの風洞実験室での2,000時間以上に及ぶテスト、1,000回以上のCFD(数値流体力学)シミュレーションによって設計された。

 

インテリアは、ドライバーが運転に集中しやすい環境ということを第一に設計されており、2つの10インチスクリーンが装備され、1つはコックピット用、もう1つはマセラティ・マルティメディア・システム(MIA)用となる。 カーボンファイバーで覆われたセンターコンソールには、ワイヤレス・スマートフォン充電器、ドライビングモード・セレクター(GT、Wet、Sport、Corsa、ESC Off)、2つのギヤシフト用ボタン、パワーウィンドウ開閉、マルチメディアシステムコントロールなどが用意され、その他のコントロールはすべてステアリングホイール上にあり、左側がイグニッションボタン、右側がローンチコントロールとなっている。

 

ほかにも同車では、コネクテッドナビゲーション、アレクサ、Wifiホットスポットなどのサービスを提供するマセラティ・コネクト・プログラムで常時ネットワークに接続され、スマートフォンやスマートウォッチの専用アプリで管理することも可能となっている。

 

外装色には専用に企画、開発、調整された6つの新色のビアンコ・アウダーチェ、ジャッロ・ジェニオ、ロッソ・ヴィンチェンテ、ブルー・インフィニート、ネロ・エニグマ、グリジオ・ミステロを設定し、モデナ工場でペイントされる初のマセラティ・プロダクトとなる。

 

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