日産自動車と岐阜県美濃加茂市、ならびに岐阜日産自動車の3者は8月27日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したことを公表した。
上記協定は、美濃加茂市が、『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である岐阜日産自動車より貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』という内容となっている。
美濃加茂市は、木曽川の氾濫や洪水など過去に台風や豪雨等による災害を経験しており、災害に強いまちづくりを推進している。東日本大震災など過去の大災害の教訓を生かし、第6次総合計画では「すべての健康のために歩き続けるまち」を基本構想にかかげ、防災では「もしものとき、生き残るために」をテーマに防災対策の強化に努めているほか、環境対策にも積極的に取り組んでおり、SDGsの推進を行っている。
また日産では、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでおり、今回は日産が推進する「ルー・スイッチ活動」と、美濃加茂市が推進する防災対策および環境対策の、双方の取り組みにお互いが賛同し、上記協定の締結を行う運びとなったと説明している。
日産と美濃加茂市は、今後もこの協定締結を機に、防災対策を強化し、電気自動車(EV)を活用した災害に強いまちづくりを推進していくのに加え、電気自動車(EV)の普及を通じた地域課題の解決に向けて更に連携を強化していくと述べている。
【「電気自動車を活用した災害連携協定」概要】
- 美濃加茂市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、岐阜日産自動車の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
- 美濃加茂市、岐阜日産自動車、日産の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
- 美濃加茂市および岐阜日産自動車、日産は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。