ここにきて、国内メーカーもSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)のモデル数が増え、ラージクラスから軽自動車を含めたコンパクトクラスまで選択肢が広がってきた。これも世界規模でのSUV人気の広がりを受けて…といわれる。
では、海外メーカーのSUVモデルはどのくらいあるのだろうか? 国内に正規輸入される輸入車ブランドだけででも、ほぼ全てに近い24ブランドがSUVモデルを揃えている。その中でもモデル数が多いブランドもあれば、少ないブランドもあるが、今回はその第1弾として、知名度、人気が高いドイツの3ブランド(いわゆるジャーマン・スリー=メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ)から紹介しよう。
《アウディ》
Q2/SQ2/Q3/Q3 Sportback/RS Q3/RS Q3 Sportback/Q5/SQ5/Q7/Q8
アウディのSUVには「Q」のモデル名が与えられ、数字が増えるにつれてボディサイズが大きくなるのは他のボディタイプと同じ。Q2がエントリーモデルであり、Q8がアウディSUVのフラッグシップである。
Q2は駆動方式がFFで(除く、Sモデル)で、このモデルはどちらかというとアーバンユース中心のSUVモデルといえる。Q3は8年ぶりにフルモデルチェンジし、ブランド初のクーペSUVとしてQ3 Sportbackも発売された(2020年8月19日より)。エンジン、ボディタイプが2タイプずつとQ3の選択肢が広がった。Q5より大きなモデルにはクワトロ(4輪駆動)のみの設定となる。
また、Q2とQ5には、強力なパワーユニットが与えられた「S」を冠したモデルが設定されている。最もコンパクトなQ2で見ると、直列3気筒1.0リッターターボ(116PS)/同4気筒1.4(150PS)でいずれもFFであるのに対し、SQ2には直列4気筒2.0リッターターボ(300PS)+クワトロが与えられている。
さらに、Q3には「S」モデルよりハイパフォーマンスを誇る「RS」モデルとして、RS Q3/RS Q3 Sportback が設定された。直列5気筒2.5リッターターボエンジンは、クラストップレベルの400PSを発揮。ベース車より10㎜低い車高やクワトロシステムより、優れた高速安定性と操縦安定性を実現した。時速0~100㎞加速は4.5秒という俊足ぶりだ。
パワーユニットはガソリンエンジンが中心で、フラッグシップのQ8とQ7は全車48V電源のマイルドハイブリッド。また、Q5にはクリーンディーゼルターボも設定されている。直列4気筒2.0リッターディーゼルエンジンは最高出力190馬力/最大トルク40.8㎏m(400Nm)を発揮、低燃費もマークする。アウディはル・マン24時間レースを含むFIA世界耐久選手権(WEC)にディーゼルエンジンの競技専用車で参戦し、数々の栄光を手中に収め得ておりディーゼルエンジンの信頼性は折り紙付きだ。
【ボディサイズ(全長)と搭載エンジンは以下の通り】
〈全長5.065m以下〉
Q7:V6 3.0リッターターボ+マイルドハイブリッド(340PS)*
〈全長4.955m以下〉
Q8:V6 3.0リッターターボ+マイルドハイブリッド(340PS)*
〈全長4.685m以下〉
SQ5:V6 3.0リッターターボ(354PS)*
Q5:2.0リッターターボ(252PS)*/2.0リッターディーゼルターボ(190PS)*
〈全長4.52m以下〉
Q3 Sportback:1.5リッターターボ(150PS)/2.0リッターディーゼルターボ(150PS)*
〈全長4.505m以下〉
RS Q3 / RS Q3 Sportback:2.5リッターターボ(400PS)*
〈全長4.484m以下〉
Q3:1.5リッターターボ(150PS)/2.0リッターディーゼルターボ(150PS)*
〈全長4.22m以下〉
SQ2:2.0リッターターボ(300PS)*
Q2:1.0リッターターボ(116PS)/1.4リッターターボ(150PS)
*=クワトロ(4WD)/☆=定員最大7名