トヨタとあいおいニッセイ同和損保、コネクティッドカーデータを活用する新しい事故対応サービスを共同開発

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トヨタとMS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社は、コネクティッドカー(走行データが取得できる車載通信機搭載した車両)から取得できる走行データを活用し、事故時の運転軌跡や運転挙動といった運転状況を可視化するとともに、AIを活用した事故検知を実現する新しい事故対応サービス「テレマティクス損害サービスシステム」を共同で開発したと発表した。トヨタとレクサスのコネクティッドカーを対象に2020年3月より上記サービスの提供を開始し、対象車種を順次拡大していくとしている。

 

両社は、クルマのコネクティッド技術等の進化により、コネクティッドカーを通じて車両データを収集・活用し、新たなモビリティサービスの提供が可能となってきた昨今において、コネクティッドカーから取得できる走行データをもとに、「カスタマーの安全運転を支援する機能」や「安全運転による保険料割引」などのサービスを提供する国内初の運転挙動反映型テレマティクス自動車保険「タフ・つながるクルマの保険」を2017年に共同で開発し、2018年1月より販売を開始した。

 

「タフ・つながるクルマの保険」は、トヨタ販売店向けは「トヨタつながるクルマの保険プラン」、レクサス店向けは「G-Link連動自動車保険」の商品名で展開し、2019年11月末時点で2万5000件を超える加入者がおり、同社の自動車保険「タフ・クルマの保険」加入者と比較すると、事故頻度が約3割抑えられており、事故低減効果が確認されている。加えて、今回は万が一事故に遭遇した場合のサポートのため、「テレマティクス損害サービスシステム」を開発したと述べている。

 

 

「テレマティクス損害サービスシステム」では、トヨタのコネクティッドカーから得られる走行データを活用することで、保険会社が正確かつ客観的に事故状況を把握することが可能となっており、事故に遭遇したユーザーの保険金請求手続きの負担を大幅に軽減できる。また、あいおいニッセイ同和損保の24時間365日事故対応サービス「I’m ZIDAN」に加え、トヨタのコネクティッドカーとあいおいニッセイ同和損保が24時間365日つながることにより、迅速な事故対応を実現する。なお、上記サービスは「タフ・つながるクルマの保険」の加入者向け新サービスとして提供される。

 

【「テレマティクス損害サービスシステム」サービス内容】

◆運行軌跡のマッピング・運転挙動の可視化

コネクティッドカーから取得する情報をもとに事故に至るまでの走行軌跡、アクセル・ブレーキ、シフトポジション、ステアリングの操作状況、指示器、安全装置といった各種装備の作動状況に関する車両データを可視化することにより、ユーザーが事故状況を説明する負担の軽減および迅速な事故解決を実現。

 

 

<コネクティッドカーの情報を活用した事故対応事例>

 

◆AIを活用した事故検知

事故による大きな衝撃を検知した際「自動通報受信デスク」からユーザーに安否確認の連絡を実施し、必要な諸手配を行う「緊急時リアルタイムサポート」にAIを活用する。本機能は、あいおいニッセイ同和損保がテレマティクス端末搭載車両の事故データと、衝突実験により取得した衝撃データを機械学習することにより構築したアルゴリズムを活用している。これにより事故の発生・事故地点を適切に認知することが可能となり、迅速な事故受付を実現。

 

 

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