【車屋四六】トヨタ初の四輪駆動乗用車はコルサ

コラム・特集 車屋四六

1984年/昭和59年1月26日発行の週間文春{疑惑の銃弾}で火が点いた話題が大報道合戦に発展…妻がロスで撃たれ植物人間になり、一年後に死亡して一度は世間から忘れられた事件が{保険金1億5000万円を夫が…}という見出しで話題が再燃し、話題が雪だるまのように膨らんだ事件だった。

同年3月、グリコの社長が誘拐され、身代金10億円+金塊100㎏要求の脅迫事件は、65時間後に社長が自力脱出で幕を引いたが、裏取引の有無は未だに不明。10月怪人21面相を名乗り、全国コンビニやスーパーに毒入り菓子をばらまき、またもや森永製菓を脅迫。
連日大報道合戦が繰り広げられた二つの事件は、不思議なことにどれも未解決というのが、未だに腑に落ちない。

そんな事件が連発した84年に、トヨタ初の四輪駆動乗用車が誕生した。82年二代目になったコルサに追加されたものだった。
コルサは、スターレットとカローラの狭間を埋めるべく、ターセルと共に誕生した小型大衆車だった。

グリルにT表示のターセル/本田桶川飛行場:ビーチクラフト機先端にCIBIEの文字で河口湖自動車飛行機博物館主原田信夫元所有機と判る…調布空港の私の駐機場所に暫く預かったことがある

トヨタ初の4WDは、4ドア車の全長を70㎜伸ばしトランクを拡大し、車高も30㎜高くして踏破力増強し、オールシーズンタイヤのオプションも用意されていた。

ちなみにコルサ4WDの値段は131万9000円。コルサと販売系列が異なる兄弟車ターセルとの販売比率はコルサが優勢で、84年3万6981台:1万4801台。85年、3万7320台:1万9012台。

写真トップのコルサ1500SE・4WDの諸元は、全長4150㎜、全幅1615㎜、全高1415㎜、WB2430㎜。車重930kg。定員5名。直四OHC・1452cc・85PS/5600rpm。5MT/3AT。ブレーキ:前ディスク/後ドラムで大衆車では斬新なサーボ付と強調していた。(3ATのFWD∽4WDの切替はATのシフトレバーのボタンだけだから初心者でも扱いやすかった)当時はバブルに向かってまっしぐらという時代背景で派手さが好まれたが、コルサ/ターセルは見た目地味だったが実用性が高く、コストパフォーマンスに優れ、専門家の評価が高かった。

バブルに向かってまっしぐら、昭和59年の流行語は{怪人21面相}{イッキいっき}は焼酎ブームから。{普通のオバサン}は都はるみの引退会見で「普通のオバサンになりたい」からだったが、彼女の{夫婦坂}がヒット中の出来事だから大きな話題になった。
当時{もしも明日が}欽ちゃんファミリーのわらべ・{娘よ}芦屋雁之助・{浪花節だよ人生は}細川たかし{桃色吐息}高橋真里子などが当時のヒットソングだった。

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