メルセデス・ベンツ日本は9月29日、EQ初のミドルサイズセダン「EQE」の予約注文受付を全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて開始した。価格(消費税込)は1,248万円~1,922万円。なお、納車は本年11月頃を予定している。
今回発表した「EQE」は、EQモデルとして初となる3ボックスタイプのミドルサイズセダンで、メルセデス・ベンツ初の電気自動車専用プラットフォームを新たに設計・開発。エクステリアでは、「ワン・ボウ」(弓)のラインのほか、キャブフォワードデザインを取り入れたスポーティで空力に優れたデザインを採用。格納式のシームレスドアハンドルは全車に標準装備となっている。さらに、EQSに比べホイールベースが短いことと、電気自動車ならではの低重心により、高い操縦性も実現している。
インテリアにはデジタルな要素を取り入れており、EQE 53には、3枚の高精細パネル(コックピットディスプレイ、有機 EL メディアディスプレイ、有機ELフロントディスプレイ[助手席])とダッシュボード全体を1枚のガラスで覆うワイドスクリーンで構成された、ダッシュボード全面に広がるディスプレイ“MBUXハイパースクリーン”をオプション設定。EQE 350+にはデザインはシンプルながら造形美にこだわったシートを採用しているほか、オプションのAMGラインではスポーツシートが標準となっている。コックピットの機能と操作は基本的にSクラスと同様で、グラフィックはすべてブルーのカラーテーマでデザインし、2つの円形メーターを映し出すクラシックなスタイルを採用するなど、電気自動車ならではのアレンジを随所に施している。加えて、HEPAフィルターを標準装備した空気清浄システムも搭載している。
パワートレインでは、EQE 350+ではリアアクスルに最高出力292PS[215kW]を発揮する電動パワートレイン(eATS)を搭載し、航続可能距離624kmを実現。電気モーターには永久磁石同期モーター(PSM)を採用している。AMG EQE 53 4MATIC+ではフロントとリアに eATS を備え、最高出力625PS[460kW]を発生(RACE START 使用時は最大 687PS[505kW])。航続可能距離は526kmを実現している。トルクシフト機能によってフロントとリアの電気モーター間で駆動トルクの連続可変配分が行われるため、前後駆動力配分は常に効率的かつ最適化されている。なお、6.0kWまでの交流普通充電と、150kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応しており、外部給電器としての利用も可能となっている。
また、EQEではインテリジェントな回生ブレーキを採用しており、アクセルペダルを戻した際やブレーキペダルを踏んだ際に、高電圧バッテリーの充電を実施。ドライバーはステアリングホイールのシフトパドルを使って、回生ブレーキによる減速度を 3段階(D+、D、D-)で設定できるのに加え、コースティング機能も選択できるほか、前走車との車間距離、登坂・降坂などの道路状況などを加味し、最適な強度の回生ブレーキを行う D Autoモードも選択が可能となっている。
安全面では、SRSエアバッグ(運転席、助手席)、SRSニーバッグ(運転席)、予防的乗員保護システム PRE-SAFE を標準装備している。