【遠藤徹の業界ココに注目】ガソリンNAエンジン搭載モデルは縮小方向へ

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将来の電動化加速に対応し、国産自動車メーカー各社のガソリンNA(自然吸気)車が再編縮小傾向にある。中でも1.2リッターから1.6リッターのコンパクトクラスのラインアップ縮小が顕著になっている。

トヨタを筆頭に日産、ホンダ、スバルの各社は今夏から年末までに、主軸モデルをフルモデルチェンジ、マイナーチェンジ、一部改良などを相次いで実施する方向にある。この中で従来の1.2~1.6リッターのガソリンNAを相次いで廃止する方向にある。中にはガソリンNA車だけでなく、ダウンサイジングのターボ車も廃止するケースもある。

これらに代わるのはハイブリッド車や上級のガソリンNA車である。排気量では1.8リッターガソリンNAが廃止になり、1.5リッターや2.0リッターNAに集約か置き替わる車種もある。2.0リッターNAもハイブリッド化が進めば廃止するケースもある。

ハイブリッドユニットもモーターアシスト方式のマイルドハイブリッド、エンジンを発電に利用するシリーズハイブリッド、モーター走行と併用のストロングハイブリッドといろいろあるが、将来的にはマイルドハイブリッドは軽自動車を除き、縮小ないしは廃止するモデルが増えそうだ。

ストロングハイブリッドは1モーター2クラッチ方式や2モーター方式などがあるが、メーカーによってスタンスの違いがあり、どちらかにシフトするかはまだ明確になっていない。2モーターはスポーツ志向、燃費志向と様々のニーズに対応できることから、まだ技術開発進化の余地がある。

今後プラグインハイブリッド、電気自動車、燃料電池車など電動化はさらに進捗拡大が予想されるが、こうした流れが従来のガソリンNAユニットの縮小再編にさらに拍車をかけることが予想される。

(遠藤 徹)

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