ホンダ、エーザイ株式会社、国立大学法人大分大学、一般社団法人臼杵市医師会の4者は8月12日、高齢ドライバーの認知機能や日常の体調変化と、運転能力との関係性について検証をするための共同研究契約を締結したと発表した。
同共同研究では、日常の体調と運転中の状態を常に見守り、一人ひとりに合わせた安全と安心を提供することで、高齢ドライバーの安全と健康の維持向上、またその家族や地域住民に安心して生活ができる事故ゼロ社会の実現をめざすとしている。
主な取り組みとしては、健康データを収集するために、臼杵市医師会立市民健康管理センターにて健康診断と認知機能テストの一部を、大分大学医学部神経内科学講座にて主に認知機能テストを実施。認知機能テストには臨床診断のための画像検査と神経心理学的検査に加えて、エーザイの脳の健康度セルフチェックツールを使用するとともに、日々の体調データを、対象者が装着するウエアラブルデバイスを用いて測定。また、運転能力(運転認知行動と運転操作)を、臼杵市医師会立コスモス病院にて、ホンダのドライバー行動・状態モニタリング研究技術を活用したツールを使い計測することで、健康データや日々の体調と運転能力がどのような関係性を有しているのかを検証する。
4者は今後、同共同研究で得られた成果を生かし、日々の体調や運転行動などをモニタリングすることで、体調不良や運転に関わる認知機能低下の検知と連絡のほか、体調や運転能力の変化に合わせた安全運転のアドバイス、健康促進のアドバイスを行うことを検討するなど、一人ひとりに合わせた安全と安心を提供できるよう、新たなソリューションの創出へ取り組んでいくと述べている。
【実証実験概要】
- 実施期間:2022年9月1日~2023年3月31日
- 対象者:大分県臼杵市に住む65歳以上の方(100名)
- 実施主体:ホンダ、エーザイ、大分大学、臼杵市医師会