部工会新体制で記念撮影

日本自動車部品工業会、新会長にデンソー社長の有馬浩二氏が就任

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新役員体制および2022年度の重点施策を発表

一般社団法人日本自動車部品工業会(部工会)は、5月26日に開かれた理事会において正副会長など役員の選任を行い、デンソー社長の有馬浩二氏が同日付で新会長に就任した。

有馬氏は、1981年に日本電装(現デンソー)に入社。主要製品のひとつであるSCオルタネータの開発に携わり、世界初となる加工技術を確立、量産化にも成功した。2008年に常務役員、2013年には生産革新センター長に就任。2014年専務役員を経て、2015年6月から現職を務めている。

 

“連携”キーワードに3つの取り組みを強化

就任の挨拶では、「部工会が果たすべき使命を今一度強く認識し、会員企業とも対話を重ねながら強い意思を持って行動していきたい」と述べ、“連携”をキーワードに3つの視点で推進する取り組みを表明した。

1つ目の活動は自動車工業5団体との連携強化を挙げ、「自動車が成長産業として、日本に貢献し続ける道筋を5団体と一緒に描くとともに、カーメーカーとの直接対話を通じて、中小企業の実態や本音を伝えていきたい」と有馬新会長。「その上で、個社で取り組むべき課題と業界の課題を整理、自工会と協業するテーマや部工会がリードする活動を明確にし、メリハリをつけて取り組んでいきたい」とした。

次に、Tier2以下との連携強化として「会員以外の中小企業との関係をさらに深め、現地現物で議論しながら、自動車産業のサプライチェーン全体の本質課題に共に取り組んでいく」と説明。

3つ目は他業界との連携強化を挙げ、「活動をより自動車産業全体に広めていくために、自動車を構成する部品のうち、部工会には属さない業界とも横断的な共通課題に一緒に取り組んでいきたい。また、政府や大学、教育機関との産官学連携も重視し、活動の幅を広げていく」と述べた。

最後に、「皆で一緒に動くことで、多様な解決策を導き出し、スピード感を持って実行していく。自動車部品業界は、これからも自動車産業への貢献を通じて、今まで以上に“なくてはならない存在”になれるよう、日本のものづくりがもっと強くなるように全力を尽くす」と力強く語った。

部工会前会長尾堂氏と新会長有馬氏

笑顔で握手をする前会長の尾堂真一氏(日本特殊陶業会長、左)と有馬新会長(右)

グリーン、デジタル、リジリエンスを重点施策として推進

同日の会見では、部工会の2022年度事業計画における重点施策も発表された。

17項目挙げられた施策の内、「グリーン」=カーボンニュートラルの達成に向けた様々な活動強化の推進、「デジタル」=DXへの対応と情報セキュリティの強化、「リジリエンス」=サプライチェーンの強靭化を目指して、BCP対策の強化やサイバーセキュリティへの対応、この3つを柱として、強化・推進していく。

また、若い世代に向けた自動車部品業界の認知度向上を目的に、PR動画「未来を創れ!世界を変えろ!『Tour of Auto Parts』」を部工会ホームページで公開。今後は会員企業の広報ツールとして活用していく。

 


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一般社団法人 日本自動車部品工業会

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