国内登録車SUVでトヨタに次ぐ2位争いの行方が激化の方向にある。圧倒的な強さでトップを独走しているのはトヨタだが、2位は日産、ホンダ、マツダが僅差で争う構図となりそうな趨勢となっている。この6月から来年にかけて日産、ホンダ、マツダが相次いで戦略ニューモデルを投入する方向にあるためだ。
先陣を切る日産はエクストレイルのフルモデルチェンジ、アリア、キックスに追加モデルの設定をするなどして商品ラインアップを強化する。合計すると月販1万台乗せが当面のターゲットとなりそうである。
ホンダは主軸モデルのヴェゼルが2代目になり、好調な販売推移を見せている。今年末にはCR-Vに代わる新型アッパーミディアムクラスの新型車を投入。SUVではないが、来年後半にはフリードも世代交代の時期を迎える見通しである。
マツダは年初にCX-5をビッグマイナーチェンジした。現時点ではトヨタを除けばヴェゼルに次いで2番手のポジションを確保するほどの人気モデルとなっている。次いで、今年末から来年にかけて新型ラグジュアリークラスの2車種を投入する。CX-60、次いでCX-80が控えている。
両モデルはシリーズモデルであり、CX-60は2列シート5人乗り、CX-80は3列シート7人乗りとなる。FR駆動がベースであり、パワーユニットは新開発の3.3リッタークリーンディーゼルや2.5リッタースカイアクティブGで、圧縮着火やマイルドハイブリッド技術を採用している。
これら新世代モデルは電気自動車、ハイブリッドなどの電動車両という共通のハイテクを採用している。新世代モデルが出揃えばシェア争いが一段と活発化すると同時に、このマーケットは一気に急拡大するのは間違いないと思われる。
(遠藤 徹)