三菱ふそうトラック・バス（MFTBC）は3月14日、電気小型トラック「eCanter」をベースに新明和工業が架装部分を手掛けたEV（電気）ごみ収集車1台を、神奈川県厚木市に納車したと発表した。なお、22年3月の稼働開始を予定している。量産型トラックをベースとしたEVごみ収集車の導入は国内初となる。
EVごみ収集車は、MFTBCと厚木市、新明和工業の3者が2021年5月10日に締結した「『EVごみ収集車』に関する連携協定」に基づくもので、走行時ゼロエミッションの「eCanter」を用いており、新明和工業による架装部分を含め、ごみ収集・運搬の際に二酸化炭素（CO2）を含む排気ガスを一切排出しないほか、モーター駆動により騒音が少なく住宅地での早朝の収集作業にも適している。
同車両は、厚木市環境センターにおいて可燃ごみの焼却処理の熱を利用して発電された電力で充電され、厚木市が目指す「循環型都市」にも適した車両となる。
また同日、同センターにてお披露目式が行われ、MFTBC代表取締役会長の松永和夫氏は、「ごみ収集車はルートが固定していること、1日の稼働距離が比較的短いことから、EVトラックの用途として非常に適しています。今後このEVごみ収集車を使用し、3者協力の下、カーボンニュートラル社会実現のためのベースを構築していきたい」と語った。
