UDトラックスは2月17日、「クオン」の電制エアドライヤー(セントラルシャシ入出力モジュール)に不具合があるとして5,048台のリコールを国土交通省に届け出た。対象となる製作期間は令和3年3月4日~令和3年12月1日。
不具合の部位は電制エアドライヤー(セントラルシャシ入出力モジュール)で、大型トラックの電制エアドライヤーにおいて、セントラルシャシ入出力モジュールのエアドライヤー再生プログラムが不適切なため、当該ドライヤー乾燥再生動作が適切な頻度で実行されず乾燥剤の吸湿能力の低下により、高湿度圧縮空気がエアタンク及び各エアシステム回路内で結露し凝縮水が生成される。そのため、そのままの状態で使用を続けると、凝縮水の影響により車高調整不良等が発生することがある。最悪の場合、外気温が氷点下の環境において、①トレーラー側ブレーキ回路内で凝縮水が凍結し、トレーラー側の主ブレーキが効かない、または駐車ブレーキ引きずりにより火災に至るおそれがある。②ブレーキ系のエアバルブ内に残留した水分が凍結し、ブレーキ異常の警告メッセージが表示されるとともに、電子制御ブレーキシステム(EBS)が作動不良に至るおそれがある。 改善措置は、全車両でセントラルシャシ入出力モジュールのプログラムを、対策プログラムに書き換える。なお、主ブレーキ異常および車高調整システム異常の警告メッセージが表示されている場合は、故障診断を行い該当する部品を交換し、エア配管内をエアパージする。
不具合の件数は120件発生している。