レクサス、「LEXUS DESIGN AWARD 2022」入賞作品を発表

all 業界ニュース

レクサスは1月27日、次世代を担うクリエイターを育成・支援することを目的とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD 2022」の入賞作品を発表した。

今回で通算10回目を迎える同アワードでは、57の国と地域から1,726点の作品応募があり、豊かな社会とより良い未来を創造するためにレクサスが掲げる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、「Innovate(革新をもたらす)」、「Captivate(魅了する)」、そして、今回新しく審査項目として追加された「Enhance Happiness(そのアイデアがいかに人々に幸せをもたらすか)」を審査基準とし、6組のクリエイターが入賞した。

入賞した6組は、世界の第一線で活躍するトップクリエイターから直接指導を受け、対話を重ねながら、約3ヶ月かけてアイデアをブラッシュアップする。本年メンターを務めるのは、サム・バロン氏、ジョー・ドーセット氏、サビーヌ・マルセリス氏、早野 洋介氏の4名で、継続的な指導を受けながら、賞典の一部である制作支援金を活用して制作したプロトタイプは、最終作品として2022年春に公開される。

また併せて、入賞者は最終作品を審査員であるパオラ・アントネッリ氏、アナパマ・クンドゥ氏、ブルース・マウ氏、サイモン・ハンフリーズ氏にプレゼンテーションし、6組の中から「LEXUS DESIGN AWARD 2022」のグランプリが決定する。入賞者には審査員と個別の交流機会も設けられており、自身のアイデアや将来のキャリアについてもアドバイスを受けることが可能となっている。

今回の入賞6組の選出について、同アワードの審査員の一人であるアナパマ・クンドゥ氏は、「障がいを持つ方々が直面する現実的な問題や、地球との共存をテーマとするなど、社会が抱える課題に対するクリエイターの感性に感銘を受けました。メンタリングプロセスを通じて、入賞者のアイデアの魅力が最大限引き出されることを楽しみにしています。今回、本アワードに初めて参加しましたが、多様な考えを持つ他の審査員の方々とアイデアについて議論し、考えを共有できたことは私にとっても非常に有意義でした。異なる視点で互いに意見を出し合い、素晴らしい作品を選出することができました。」と語った。

【「LEXUS DESIGN AWARD 2022」ファイナリスト】

<作品名:Chitofoam>

◆入賞者:シャーロット・ボーニング(米国・ドイツ/活動拠点 : 米国)&メアリー・レンプレス(米国・ノルウェー/活動拠点 : 米国)

環境に悪影響を与える廃棄ポリスチレンを安全に消化できるミールワーム(餌用の虫)の抜け殻を使って、分解可能なプラスチックを生成、環境にやさしい発泡スチロールの代替素材を様々な用途で応用することを目指す。

作品名:Hammock Wheelchair>

◆入賞者名:Wondaleaf(アレックス・ウォン、ルーベン・タン、ルイス・タン、ウォン・ピン・ミン、ジョン・タン、ラウ・イェン・イェン、シー・ハウ・シン)(マレーシア)

車いす、フォークリフト、ハンモックの3つの機能を持ちあわせた介護用の椅子で、介護者の身体的負担を軽減するために介護者の目線で開発された。筒状の穴付きの布がパレットの役割を、2本のつめが付いた車いすがフォークリフトの役割を果たす。

<作品名:Ina Vibe>

◆入賞者名:Team Dunamis(オバソジ・オッパメ、オバソジ・オサスンウェン、アナスタシア・アマディ、ウワゲ・アイゼヨサボ、エマニュエル・オモレヒン)(ナイジェリア)

軽量で持ち運び可能なガス式クッキングバーナー。調理で発生した熱を利用して電力を生み出すことのできる発電機能も備えている。調理・充電・照明といった複数機能を同時に提供することで、電力供給が不安定な地域の生活を支えることを目指す。

<作品名:Rewind>

◆入賞者名:ポー・ユン・ルー(シンガポール)

認知症の高齢者が慣れ親しんだ動作を再現し、記憶を呼び起こすためのリハビリテーション支援ツール。手に持ったデバイスによる動作が、ペアリングされたモニター上に視覚的・聴覚的なフィードバックとして反映され、記憶を呼び起こすきっかけとなる。

<作品名:Sound Eclipse>

入賞者名:Kristil & Shamina(クリスティーナ・ロギーノワ、シャミール・サハビエフ)(ロシア)

ノイズキャンセリング技術を活用し、屋外の騒音を打ち消すことで、窓を開けた状態でも静かな室内環境で楽しむことを目指す。窓に設置したデバイスの背面のマイクが騒音を感知し、スピーカーから騒音と同じ振幅で逆位相の音波を出すことで、音波と騒音が合成し、互いに打ち消しあって外からの騒音を軽減する。

<作品名:Tacomotive>

入賞者名:三國 孝(日本)

盲ろう児教育における共創コミュニケーションに着想を得て開発されたアナログのドライビングゲーム。紙の手触り、特にざらつきや柔らかさの感じ方が異なる複数のパターンカットを利用し、手触りでの探索を楽しむことができる。

 

Tagged