国土交通省は11月19日、川崎市において電動車の派遣実証を実施すると発表した。同省では電動車の普及促進の一環として、「避難所等における電気自動車等を活用した電力供給支援事業」を実施しており、今年度の事業の中で、幾つかの自治体及び自動車メーカー・ディーラー等の協力を得て、実際に避難所等への電動車の派遣実証(訓練)を行い、災害時における電動車の活用に関する課題等を抽出し、各自治体への水平展開を予定している。今回の派遣実証はその一つとして行われる。
台風や地震などによる災害発生時には停電が発生する恐れがあり、電動車を「移動式電源」として活用することにより、避難所等に給電することができる場合がある。実際に、令和元年房総半島台風(第15号)による停電の際には、自動車メーカー等が被災地に電動車を派遣し、外部給電機能を活用した活動を実施。避難所での携帯電話の充電や乳幼児、高齢者などがいる個人宅や老人ホームなどでの給電を行った実績がある。
停電が発生した際、避難所等に電動車を迅速に派遣し、円滑な災害対応に貢献するため、自治体と自動車メーカー等が連携協定を締結する動きなどが全国で加速しており、国土交通省では、このような活動を支援・促進するため、今年度の「避難所等における電気自動車等を活用した電力供給支援事業」の中で、幾つかの自治体及び自動車メーカー・ディーラー等の協力を得て、避難所等への電動車の派遣実証(訓練)を実施している。
【川崎市における電動車の派遣実証(予定)】
- 日時:令和3年11月26日(金)
- 場所:川崎市総合リハビリテーション推進センター(川崎区日進町5-1)
- 内容:電動車の派遣および電動車から福祉機器への給電
- 協力自治体およびメーカー・ディーラー:川崎市、三菱自動車、東日本三菱自動車販売