日産、福島県浪江町でオンデマンド配車サービスの実証実験「なみえスマートモビリティ」を開始

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日産は、福島県浪江町において、オンデマンド配車サービスの実証実験「なみえスマートモビリティ」を、11月1日から期間を2回に分け、約3ヶ月にわたり実施すると発表した。また、同日より同実証実験の利用者登録も開始した。

 

 

同社は、東日本大震災からの復興と持続可能な未来の“まちづくり”実現に向け、浪江町と長く協業しており、本年2月には、浪江町、双葉町、南相馬市の3自治体と日産を含めた全国8企業で「福島県浜通り地域における新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定」を締結。同協定では、新たな移動手段となるモビリティサービスの構築、再生可能エネルギーの利活用による低炭素化の取り組み、コミュニティの活性化と強靭化の領域において各社が協業し、持続可能な“まちづくり”の実現を目指すという内容となっている。同月には地域を支える新たなモビリティサービスの導入に向けた「なみえスマートモビリティーチャレンジ」実証実験を実施。2年目となる今回の「なみえスマートモビリティ」実証実験では、昨年度の実証結果を活かし、さらなる震災復興と持続可能な未来の“まちづくり”実現に向け、利用者の利便性向上を図る。

実証実験は、地域活動を支えるための交通基盤となる、公共交通網の構築を目的に、浪江町に暮らす、関わる、訪れる、全ての人のための持続可能なモビリティサービスの実現を目指しており、昨年度の「なみえスマートモビリティーチャレンジ」実証実験での「乗降地の数が限定的であり、利用者全ての移動ニーズをカバーしきれなかった」との結果を踏まえ、今年度はさらに利用し易い配車サービス構築を目指すとしている。

実証実験期間中は、だれでもスマートフォンやデジタル停留所から移動サービスを利用できるほか、2022年1月7日からは、運行エリアをなみえ町全域に拡大するとともに、買い物サービスを拡充する貨客混載の実証実験の実施を予定している。

【利便性向上の主なポイント】

  • 実証期間を延長し、11月から約2ヶ月間実施。(2020年度は約2週間)
  • アプリケーション上に停留所を設定することで、約120ヶ所に乗降ポイントを拡大。利用者は徒歩1分圏内で停留所へ到着することが可能。(2020年度はデジタル停留所8ヶ所のみ)
  • アプリケーションの利便性を向上させ、誰もが迷わず目的地の選択ができる検索機能を設定。
  • サービス時間を、木曜と金曜は夜21時まで延長し、長時間・夜間運行を行うことで、利用者や浪江町の飲食店をサポート。(2020年度は19時まで)
  • AI技術を活用し、出発地から目的地への効率の良い移動ルートを選定(2020年度は町の中心部を固定ルートで走行)

【実証実験概要】

  • 期間:2021年11月1日(月)~12月18日(土)
  • 配車サービス:2021年11月6日(土)より開始
  • 配車受付時間:月~水 8:00-19:00、木~金 8:00~21:00、土 9:00~21:00、日 運休
  • 運行エリア:福島県浪江町 権現堂、幾世橋地区
  • 運行車両台数:キャラバン 2台/e-NV200 1台
  • 配車予約方法:スマートフォン向けアプリ、およびデジタル停留所にて配車予約   ※利用者登録が必要
  • 利用対象者:だれでも利用可能

<配車サービス対象エリアと停留所>

町内の主要拠点、7ヶ所にデジタル停留所を設置しているほか、スマートフォンのアプリケーション上に停留所を設け、約120ヶ所に乗降ポイントを設定。町の中心部のどこからでも徒歩1分圏内で停留所に到着でき、また停留所の位置はアプリケーション上で確認することが可能。利用者はスマートフォンまたはデジタル停留所から自由にクルマを呼び出し、停留所間を行き来することができる。

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