日野自動車は9月30日、極東開発工業(本社:兵庫県西宮市)と共に、カスタマーの稼働や業務をサポートする新たなソリューション提供に向けて、架装および車両(シャシ)に関するデータ連携の試験運用を10月から開始すると発表した。また同試験運用には、架装メーカーをはじめとするさまざまな外部パートナーとの迅速なソリューション共創を実現する、データ連携プラットフォームを活用している。
車両に搭載された情報通信端末から架装に関する稼働データを取得し、データ連携プラットフォームを通じて車両の稼働データと連携。従来は別々に活用されていた架装と車両のデータを連携させることで、商用車の重要な機能である架装も含め、カスタマーの車両の稼働や業務をサポートする新たなソリューション創出を検討し、本格的なデータ連携については2022年度からの開始を目指すとしている。
同社は、将来的にはさまざまな架装への対応に加え、車両・架装の製造から購入・運行・点検/車検・売却など、車のライフサイクル全体を通じ、カスタマーの車1台ごとに最適な各種ソリューションの提供を目指すと述べている。
【データ連携により目指す顧客メリットの例】
- 架装部分の型式・連絡先等の情報も連携できるため、1回の受付で架装も含めた効率的な整備が可能(ワンストップサービス)
- 車両の情報端末経由で架装の異常も検知し、いち早く整備することで、重大故障の抑止に貢献(予防整備、故障コード通知)
- 冷凍車の庫内温度など荷室内部の情報を、ドライバー以外の事務所の運行管理者なども容易に取得・確認できるため、荷室管理に伴うドライバーの負担軽減に寄与(荷室・積荷管理、トレーサビリティ確保) など
【データ連携プラットフォーム】
必要なデータを外部パートナーが使いやすいように、データの各種仕様・仕組みを汎用化することで、各パートナーとのデータ連携にかかる開発工数・リードタイムを大幅に効率化し、カスタマーへのスピーディーなソリューション提供を実現する。