豊田通商アメリカ、アルミリサイクル事業の合弁会社が稼働開始

all 業界ニュース

豊田通商株式会社の海外子会社である豊田通商アメリカ(Toyota Tsusho America Inc.、以下「TAI」)は9月27日、Alter Trading Corporation(オルター・トレーディング・コーポレーション、以下「オルター社」)との提携により米国に設立した、アルミリサイクル事業会社Altech Recycling LLC(アルテック・リサイクリング・LLC、以下「アルテック・リサイクリング社」)が、2021年9月に稼働開始したと発表した。

世界的なカーボンニュートラル実現への動きの中、BEV(電気自動車)をはじめとする電動車の普及は加速し、それに伴い軽量化に必要となるアルミ部品の需要が向上しているほか、環境への配慮から、アルミスクラップの再資源化によるアルミ二次合金の需要の増加も見込まれている。北米地域内で発生するアルミスクラップについても、アルミスクラップの輸出大国である米国では、輸出先各国で強化される輸入規制に則したアルミスクラップの高品質化や、米国内での再資源化による有効活用が求められている。

豊田通商アメリカは、アルミバリューチェーン強化を目的とした川上事業参入のため、オルタ―社と共にアルテック・リサイクリング社を設立し、アルミリサイクル事業を推進。オルター社や他のシュレッダー事業者から回収したシュレッダー後のミックスメタル(Zorba以下「ゾルバ」)を選別・加工し、「Twitch(以下「トウィッチ」)」と呼ばれる高品質なアルミスクラップを生産する。それぞれの非鉄金属の比重差を利用した重液選別と洗浄・乾燥の工程を経てできるトウィッチ は、アルミ二次合金原料として、市場の需要に応じて米国内およびグローバルに販売する。また、付随して生産される「Heavy(ヘビー)」と呼ばれる、銅、亜鉛などの非鉄重金属の販売も予定している。 

【「アルテック・リサイクリング社」概要】

  • 会社名:Altech Recycling LLC
  • 所在地:アメリカ合衆国アーカンソー州ノース・リトル・ロック
  • 設立:2020年3月
  • 操業開始:2021年9月
  • 代表者:President  David Klein(デイビッド ・クレイン)
  • 事業概要:シュレッダー処理で生成されるミックスメタル(ゾルバ)の選別・加工
  • 従業員:約25名(2021年7月時点)
Tagged