横浜ゴムは8月11日、オリックス自動車の協力を得て、新たなタイヤソリューションサービスとして同社が開発したタイヤ空気圧の遠隔監視システム(Tire air Pressure Remote access System=TPRS)の実証実験を8月より開始したと発表した。実証実験はオリックス自動車のカーシェアリング事業であるオリックスカーシェアの車両に「TPRS」を導入し、東京都と神奈川県の首都圏の一部で実施する。
今回の実証実験はCASE、MaaSなど自動車業界の変革に対し、横浜ゴムの「TPRS」の効果を検証するもので、タイヤメンテナンスの省力化や精度の高いタイヤ管理、効率的なメンテナンス計画など車両保有者にとっての有効性を探るとともに、安定的な安心・安全運行や燃費向上など車両利用者にとってのメリットを検証し、車両保有者と利用者双方の安全性や経済性の向上に貢献するビジネスモデルの確立を目指すとしている。
「TPRS」はタイヤの空気圧や温度、車両の位置情報をリアルタイムでリモート監視することができるシステムで、タイヤメンテナンスの大幅な省力化に加え、点検のバラツキ防止、異常検知による事故防止、適正な空気圧維持による燃費向上などに貢献し、検知データはリアルタイムでクラウドサーバーに保存する。「TPRS」は、より厳しいタイヤ管理が求められる運輸・物流事業者向けに展開してきたが、CASE、MaaSの発展による乗用車用タイヤの「生産財化」を見据え、今回乗用車向けの検証を開始した。