■試行錯誤の末、誕生したレジストロ
ラインアップが拡充し、独創的なモデルを数多く輩出してきたミスティック。中でも、代表的なモデルがレジストロとレジストロ・アウルだ。
レジストロの誕生は、トラキャンの「J-キャビンミニウッド」から始まる。〝ミスティックで作ったことのない形を〟と佐藤社長からの要望を受けた事業本部長の永登さんは、ルーフ部分に丸みを持たせ、室内をウッド調で統一した同モデルを製作した。
しかし、定員が2名だったことから、ファミリーでも使いたいとのユーザーの声が多かった。そこでファミリーでも使えるモデルとして誕生したのがキャブコンのレジストロである。
ルーフ部分の丸みや室内のウッド調といった特徴を継承しながら、「可愛らしいカラーリングを加えて、室内は実際に座った時に落ち着ける空間にこだわった」とデザインを担当した永登さん。
また、製造業務を担当する業務部部長の伊藤さんもレジストロ製作に大きく貢献した一人。レジストロのデザイン性を保ちながら、変更される保安基準に適合させるため永登さんと話し合い、試行錯誤を繰り返した。
そのかいもありレジストロは、各地のショーで注目を集め同社の看板モデルへ成長。続く、アウルもデビュー直後から大きな反響があり、いまではレジストロを超える、人気モデルとなっている。
■生産能力UPを目指し、工場を新設、人員も増
ミスティックはレジストロとレジストロ・アウルの人気を受け、工場の拡張を決定。新設の工場は、山梨県韮崎市の国道沿いで現在の工場の約1・5倍の大きさとなり、1年以内の完成を予定している。
佐藤社長は「今の最大の目標は生産能力を上げること。目標は全モデルの納期を1年以内にする。この工場の拡張に合わせて人員も増やしている」と話す。将来的にはミスティックの店舗を全て一カ所にまとめ、社内での連携をより強化すると共に一般的なディーラーと同じように気軽に立ち寄れる店舗を目指すという。今後の同社の展開が大いに楽しみなところだ。