【河村康彦 試乗チェック】フォルクスワーゲン・ティグアン

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フェイスリフトに加えパワーユニットも刷新する大幅リファイン

最も大型のトゥアレグの導入がストップされた中、日本のVW車中で頂点に立つSUVがティグアン。今回お届けするのはマイナーチェンジを受けて発売されたばかりのモデル。現行2代目モデルの誕生は2016年だから、デビュー以来5年での大幅リファインだ。

フロント周りを中心としたフェイスリフトに加え、マイナーチェンジの内容は、先行してリファインが行われたパサートの場合とほぼ同様。すなわち“トラベルアシスト”が謳われる同一車線内の全車速運転支援システムや、最新のコネクティビティ機能を標準で採用。同時に、ティグアンでは初のスポーツモデルとして、最高320PSを発する2リッターのターボ付きガソリン・エンジンを、4WDシャシーと組み合わせて搭載した『R』グレードが今年後半から導入されると発表されたのもホットなニュースだ。

テストドライブを行ったのは、専用デザインのボディキットや19インチのシューズでドレスアップをされた『Rライン』グレード。最高出力150PS、最大トルク250Nmというスペックは不変でありながら、1.4から1.5リッターへと“排気量の適性化”が図られつつ2気筒の休止機構も加えられた新たなターボ付きガソリン・エンジンは、こちらも6速から7速へとアップデートされたDCTとの組み合わせで、十分に力強くかつ滑らかな加速感を味わわせてくれる。

久しぶりに乗ったティグアンだが、改めて気が付いたのはその静粛性の高さ。エンジン透過音もロードノイズも小さく、「ティグアンってこんなに静かだっけ?」と、そんな印象を抱くことに。

一方、ライフ途中で追加をされていたディーゼル・モデルが、今回のリファインを機に再度の消滅。これは、『R』以外には4WD仕様が無くなったことも意味しているから、こちらは何とも残念だ。

(河村 康彦)

〈車両本体価格:407万9000円~684万9000円〉

 

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