トヨタ、新EVシリーズ「TOYOTA bZ」を発表 第一弾「TOYOTA bZ4X」のコンセプト車両を上海モーターショーで初披露

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トヨタは4月19日、電動車のフルラインアップ化の一環として新EVシリーズ「TOYOTA bZ(トヨタ ビーズィー)」を発表し、中国・上海モーターショーにて、シリーズ第一弾となる「TOYOTA bZ4X(トヨタ ビーズィーフォーエックス)」のコンセプト車両を初披露した。

 

【ホームプラネットの発想でSDGsに貢献 】

トヨタは2018年、誰もが同じ地球上で生活をしている中、「ホームプラネット」という視点で企業活動を推進し、安心して暮らすことができる地球を次の世代に受け継いでいく使命があるとして、自動車会社からモビリティカンパニーへのモデルチェンジを宣言。モノづくりで培った強みを活かし、CASEへの対応によるさらなる技術革新でクルマの可能性を拡げ、すべての人の移動を自由にするサービスの提供に向け取り組むとともに、これらの事業を通じてSDGsの達成に貢献すると述べている。中でも、CASEの「E」、すなわち電動化を通じたCO2の排出量削減を地球規模の課題として挙げている。

 

今、2050年のカーボンニュートラルを目指す宣言が世界各国で打ち出されており、自動車産業におけるカーボンニュートラル実現には各国政府や業界団体など様々なステークホルダーと連携した取り組みが必要となる。トヨタはグローバルに事業活動を展開する上で、各国政府と電動化推進に向けた環境整備について相談しながら、ライフサイクル全体でのCO2削減に資する電動化戦略を推進しているほか、より多くのステークホルダーに理解してもらえるよう充実した情報開示にも努めている。

 

【サステナブル(持続可能)な移動手段をプラクティカル(実用的)な形で提供】

トヨタはこれまでもCO2排出量削減に取り組んでおり、「環境車は普及し、CO2削減に貢献してこそ初めて環境車としての意義があるすなわちサステナブル(持続可能)な移動手段をプラクティカル(実用的)な形で提供するとの考えのもと、HV/PHV/EV/FCVという電動車のフルラインアップ化を推進。2025年までに70車種程度のラインアップ拡充を予定している。なお、電動化の実績は以下の通りとなる。

  • 電動車販売累計は1700万台超(1997年~2021年2月末現在)
  • CO2排出抑制効果は累計約1億4000万トン(1997年~2020年末現在)
  • 2020年電動車のグローバル販売実績は、約195万台(トヨタ販売全体の23%、約4台に1台が電動車)
  • 2010年~2019年の間で、約22%のCO2を削減(グローバル新車平均)
  • 乗用車・商用車合わせHV45車種・PHV4車種・EV4車種・FCV2車種の計55車種の電動車をラインアップ(2020年末現在)

 

【「電動車のフルラインアップ化」の一環として2025年までにEV15車種、新EVシリーズTOYOTA bZは2025年までに7車種を導入】

トヨタは、電動車のフルラインアップ化の一環として2025年までにEV15車種を導入する計画を推進中で、そのうち新シリーズ「TOYOTA bZ」については7車種の導入を計画している。

 

同社は、ライフサイクル全体でのCO2排出量削減という命題を踏まえつつ、EV導入にはEVならではの特長を生かすべきだと考えており、大きく分けて2つの方向性での導入を予定。1つは「Mobility for All(すべての人に移動の自由を)」の実現に向け、電池のリユース・リサイクルの事業化やカスタマー向けのサービスなど、新しいビジネスモデルの構築を進めながら少人数・近距離の利用に焦点を置き、容量の小さな電池を搭載する超小型EVで、昨年12月に導入した「Cpod」がこのタイプとなる。

 

一方、新EVシリーズ「TOYOTA bZ」は、中国・米国・欧州など、EVの需要や再生可能エネルギーによる電力供給が多い地域で、多くのカスタマーの受け入れを目指しているEVとなる。bZはbeyond Zeroの略で、単なるZero Emissionを超えた価値を届けたいという想いが込められている。EV専用のプラットフォームをベースとし、①より多くのカスタマーが安心して選べるよう使用環境を考慮した航続距離、②EVならではの開放的で自由度の高い室内空間と斬新な外観デザイン、以上2つの特徴を有している。

 

なおトヨタは、「TOYOTA bZ」シリーズについては、それぞれ得意分野を持つパートナーと共同で開発を進めており、再生可能エネルギーを促進するエネルギー政策と連携することで、販売する各地域でカスタマーの選択の幅を広げ、一層のCO2排出量削減につなげたいと述べている。

【スバルと共同開発、両社の強みを生かして誕生した「TOYOTA bZ4X」】

「TOYOTA bZ4X」は、「TOYOTA bZ」シリーズ第一弾のEVで、パートナーの一社であるスバルとの共同開発によるSUVタイプのEV。トヨタ、スバルで共同開発したe-TNGA EV専用プラットフォームを採用。電動化を得意とするトヨタ、すぐれたAWD技術を持つスバルが互いに強みを持ち寄り快適かつ楽しめる走りを実現するEVとして開発された。

 

「TOYOTA bZ4X」特徴>

  • EV専用プラットフォームによる、ショートオーバーハング・ロングホイールベース化により、特徴的なスタイリングと、Dセグメントセダン並みの室内空間を実現。
  • 操舵時に持ち変える必要がなく、広々としたスペースの演出にも寄与する異形ステアリングホイールと、意のままにスムーズな運転感覚をもたらすステアバイワイヤを採用。低いインストルメントパネルやステアリングホイール上方に配置したメーターによる開放感や視認性の向上とともに、更に安心・安全なドライビングに貢献。
  • スバルと共同開発した新AWDシステムを採用。電動車ならではの素早いレスポンスを生かした安全で気持ちの良い走りと、高い走破性を実現。
  • 回生エネルギーの活用に加え、停車中も賢く充電を行い、EVならではの環境性能をさらに上積みする、ソーラー充電システムを採用。冬場などでもお客様に不便を感じさせない航続距離を確保。

なお、「TOYOTA bZ4X」は日本と中国での生産を予定しており、2022年年央までにグローバルでの販売開始を計画している。

 

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