日産と長野県9市町村、「電気自動車を活用した脱炭素社会の実現と災害対応力強化に係る連携協定」を締結

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日産、長野市(長野県長野市)、須坂市(長野県須坂市)、千曲市(長野県千曲市)、坂城町(長野県埴科郡坂城町)、小布施町(長野県上高井郡小布施町)、高山村(長野県上高井郡高山村)、信濃町(長野県上水内郡信濃町)、小川村(長野県上水内郡小川村)、飯綱町(長野県上水内郡飯綱町)(9市町村を総称して以下、「長野地域連携中枢都市圏」)、長野日産自動車株式会社、日産プリンス長野販売株式会社の12者は2月17日、「電気自動車を活用した脱炭素社会の実現と災害対応力強化に係る連携協定」を締結したと発表した。

 

同協定は、長野地域連携中枢都市圏が、「電気自動車(EV)の普及を通じて、環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際などに、長野地域連携中枢都市圏が指定する避難所等において、日産自動車の販売会社である長野日産自動車、日産プリンス長野販売より貸与される電気自動車(EV)『リーフ』を電力源として活用することで、避難所等の円滑な運営を行い、市民、町民および村民の安全確保に努める」という内容となっている。

 

長野地域連携中枢都市圏は、人口減少下における様々な地域の課題に対し、合併によらず、スクラムを組んで「お互いの強みを活かし、弱みを補う」ことにより、持続可能な地域社会を創生するとともに、圏域全体を活性化し発展させていくことを目的に、様々な事業連携を行っている。その連携事業の一つとして、圏域全体で地球温暖化防止、脱炭素社会へ向けた取り組みを実施している。また、2019年10月の令和元年東日本台風災害では、圏域内の多くの自治体が甚大な被害を受けた際、電力供給の途絶えた長野市内のボランティアの活動拠点において、10月24日から12月27日までの64日間、日産グループが電気自動車による給電応援を行い、照明の点灯や復興に必要な工具の充電などを行ったことで、ボランティアの活動を支えた。このことは、圏域内の自治体にとって、温室効果ガスの排出量削減及び、今後の防災体制における電気自動車(EV)の重要性を感じる機会となり、地球温暖化対策の「緩和」と「適応」の両側面から、今回の協定締結に向けての強い動機付けとなった。

 

一方、日産は日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる。また、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組み、SDGsの達成に貢献しており、上記のような取り組みが、令和元年東日本台風災害における給電応援活動につながった。

 

令和元年東日本台風災害の縁とともに、日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」、そして、長野地域連携中枢都市圏が推進する環境・防災対策と、双方の取り組みにお互いが賛同し、今回協定の締結を行う運びとなった。日産グループと長野地域連携中枢都市圏は、今後も今回の協定締結を機に、環境及び防災対策を強化し、電気自動車(EV)を活用した、環境に優しく、災害に強いまちづくりを推進し、電気自動車(EV)の普及を通じた地域課題の解決に向けて、更に連携を強化していくと述べている。

 

【「電気自動車を活用した脱炭素社会の実現と災害対応力強化に係る連携協定」の概要】

  • 長野地域連携中枢都市圏で災害を起因とする停電等が発生した際、長野地域連携中枢都市圏が指定する避難所等に、長野日産自動車および日産プリンス長野販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
  • 長野地域連携中枢都市圏、日産、長野日産自動車および日産プリンス長野販売の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所等の円滑な運営を図り、市民、町民および村民の生命及び身体の安全を守る。
  • 長野地域連携中枢都市圏および日産、長野日産自動車、日産プリンス長野販売は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、各市町村のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、「電気自動車は『走る蓄電池』」としての活用を市民、町民および村民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
  • 上記に加え、長野地域連携中枢都市圏間での電力供給連携として、停電時に各市町村で所有の電気自動車(EV)や可搬型給電器を相互に貸与し合うことで、避難所等で電力供給できる体制を構築し、実施する。

 

 

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