ボルボ、「S60」「V60 Cross Country」の装備を一部変更し、パワートレーンに48Vハイブリッドを導入 国内販売モデル全車の電動化が完了

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ボルボ・カー・ジャパンは、プレミアム・ミッドサイズスポーツセダン「S60」と、プレミアム・ミッドサイズクロスオーバー「V60 Cross Country」の装備を一部変更するとともに、パワートレーンに48Vハイブリッドを導入して11月26日より発売した。今回の導入により、国内販売モデル全車の電動化が完了した。

 

<パワートレインを一新>

「S60」では、従来の「T4」「T5」パワートレーンに代わり、新たに48Vハイブリッドパワートレーン「B4」「B5」を採用し、プラグインハイブリッドモデル「Recharge Plug-in hybrid T6」と併せ全て電動化した。また、「V60 Cross Country」においても従来の「T5」パワートレーンに代わり、新たに48Vハイブリッドパワートレーン「B5」を採用した。

 

<48Vハイブリッドパワートレーン「B4」「B5」>

ISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)による回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電し、エンジンの始動や動力補助を行うハイブリッドシステムを搭載。ISGMはバッテリーモジュールへの充電、エンジンの始動、車両出力補助ならびに制動に使用される。また、スターターモーターに代わりISGMによりエンジンの始動を行い、アイドリングストップ後の再始動時におけるノイズやバイブレーションの大幅な低減と、上質感のある走行性能を実現した。

 

また、約90%のパーツが新設計された新世代パワートレーンDrive-E (ドライブイー)の 第3世代となる4気筒2L ガソリンエンジンを搭載。ボルボ独自の設計思想により、優れた効率性と環境性能、コンパクトなデザインを実現しており、新世代ボディ構造とともに、高いレベルの衝突安全性能にも配慮されている。シリンダーの表面処理の改良など、エンジン内部の摩擦 (フリクション)低減を図るとともに、気筒休止システムを導入したことで、一定条件を満たした状態での2気筒走行が可能となり、エンジンの運転効率が向上したことで燃費を向上している。

 

<プラグインハイブリッドモデル「Recharge Plug-in hybrid T6 」>

「S60」に設定したRecharge Plug-in hybrid T6 AWDは、ボルボの中大型車向けプラットフォームSPAをベースとするプラグインハイブリッドモデル。新しいプロダクトラインとなるRecharge (リチャージ)は、「外部充電可能」という意味から今後導入される電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車の呼称として使用されている。186kW(253ps)/350Nm(35.7kgm)を発生するDrive-E 2.0リッター4気筒スーパーチャージャー付き直噴ターボエンジンと240Nmを発揮する電気モーターをリアに配置し、ベストな走行バランスを追求した「Hybridモード」をはじめ、電動モーターだけで駆動する「Pureモード」ではEV走行のみによるゼロエミッション走行が可能で、プラグインレンジは48.2kmとなっている。また、エンジンとモーター2つのパワーソースを最大限に活用する「Powerモード」も選択することが可能。

 

<「S60」エントリーグレード「B4 Momentum」を仕様変更>

「S60 B4 Momentum」は、パワートレーンの変更と併せて仕様装備の見直しを行い「キーレスエントリー」、「運転席8ウェイパワーシート(運転席ドアミラー連動メモリー機構付)」、「ドアハンドル(ボディ同色、グラウンドライト付)」を標準装備とし、B4パワートレーン搭載で500万円を切る価格を実現した。

 

<「S60 Recharge Plug-in hybrid」に、戦略的な価格設定を実現する「Inscription Expression」グレードを設定>

「Inscription Expression」は、プラグインハイブリットモデルのエントリーグレードとして「Inscription Expression」を追加設定。装備レベルを見直し、「Recharge Plug-in hybrid T6 AWD Inscription」と比較して、より戦略的な価格を実現した。

 

<「S60」に「R-Design」を新設定>

「R-Design」は、「洗練さ(Refinement)」の「R」を軸とした専用装備と、スポーツサスペンションによる洗練された走りによる、通常モデルと差別化したグレードとなる。グロッシーブラック仕上げのアクセント、18インチ専用アルミホイール、専用オープングリッドテキスタイル/ ファインナッパレザー・コンビネーション・スポーツシート、本革/シルクメタル・スポーツステアリングホイールなどを装備している。

 

<装備レベルの一部仕様変更を実施(「S60」「V60 Cross Country」共通)>

「CleanZone – アドバンスト・エア・クオリティ・システム(PM2.5センサー、車内自動換気機能付)」を採用。車内から微粒子状物質を除去することでPM 2.5粒子を最大95%車外排出することが可能となり、大気汚染や微粒子による健康への悪影響を抑制する。併せて「ワイヤレス・スマートフォン・チャージ」が標準装備された(Recharge Plug-in hybrid T6 AWD Inscription除く)。また、オプションのB&Wプレミアムサウンド・オーディオシステムがアップグレードされ、音場再現性が更に向上し、新たに“Jazz Club”モードが追加採用された。

 

<180km/h最高速度制限およびケア・キーを導入>

今回新たに、180km/hの最高速度制限とケア・キー(搭載されるキー2本のうち1本がケア・キーとなります)を導入した。ボルボでは、新しいボルボ車に搭乗中における死亡者または重傷者をゼロにすることを目指しており、ドライバーの行動面にも焦点を当て、自動車の速度超過が死亡重症事故の大きな原因の一つであることから、すべてのボルボ車の最高速度を時速180キロに制限した。また、標準装備のケア・キーを使用することにより、予めクルマの最高速度を任意のより低い速度に制限しておくことが可能となった。

 

<多彩な先進安全および運転支援機能を全車標準装備>

「対向車対応機能」、「歩行者・サイクリスト検知機能」、「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」などを備える「City Safety(衝突回避・被害軽減ブレーキ・システム)」、「全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」、「パイロット・アシスト(車線維持支援機能)」、「ステアリングアシスト付BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」、「衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付CTA(クロス・トラフィック・アラート)」、「ランオフロード・ミティゲーション(道路逸脱回避機能)」、「オンカミング・レーン・ミティゲーション(対向車線衝突回避支援機能)」など先進の安全・運転支援機能を全車に標準装備している。

 

<価格(消費税込)>

  • S60:499万円~799万円
  • V60 Cross Country:579万円~674万円

 

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