日産自動車は11月4日、カスタマーの行動データの分析を元にした旅行提案「トラベルトリガー」の実証実験を開始したと発表した。
同社は今回の実証実験にあたり、インクリメントPと協業し、同社のポイ活アプリ「トリマ」を利用する会員の行動データの提供を受け、分析することによりカスタマーの趣向やライフスタイルを理解し、好みに合った旅行先の提案を行うサービス「トラベルトリガー」の技術的な検証を行う。
インクリメントPは、日本全国の地図整備からサービス提供まで一貫して手掛け、カーナビ向けの地図データやナビアプリ開発のほか、「MapFan」ブランドで地図サービスを展開している。ポイ活アプリ「トリマ」とは、移動距離や歩数に応じてマイルが貯まる、かんたん・お手軽なポイ活（ポイント活動）アプリ。貯まったマイルはさまざまな電子マネーやポイント等と交換が可能となっている。
日産が開発に取り組む「トラベルトリガー」は、カスタマーの行動傾向や、趣味嗜好に基づく旅行計画をスマートフォンのアプリへ提案し、新たな体験ができる旅行プランを提供するサービスで、将来的な旅行計画に加え、旅行先での電気自動車充電時などの空き時間を利用し、発見や学びのある立ち寄り先をリアルタイムで提案するサービスへの発展も視野に入れ、開発に取り組んでいる。今回の実証実験では、旅行時に車を降りた後に、どのような立ち寄り観光地や店舗などへ行くかといった行動データを分析することで、「トラベルトリガー」の実現に役立てるとしている。
なお、同実証実験ではカスタマーのクルマでの移動を促進するため、日産の展開するカーシェアリングサービス「NISSAN e-シェアモビ」で利用可能なクーポンを「トリマ」の会員に提供し、距離料金の発生しない同サービスの車両を活用してカスタマーの自由な旅行を後押しする。
日産は、先進技術の搭載によりクルマを進化させ、カスタマーをよりよい世界に導く「ニッサン インテリジェント モビリティ」を推進している。「トラベルトリガー」はその柱の一つであるコネクテッドサービスの一例であり、クルマがあらゆるものとつながることで、カスタマーがクルマに乗る前、乗っている間、降りた後まで、シームレスにより魅力的なサービスを提供することを目指している。
また同社は、自動車業界に変革をもたらしているCASEに対応した新たなビジネスモデルの企画開発も進めており、今回の「トラベルトリガー」をはじめとして、一人一人のライフスタイルに合わせて最適化した商品や、新たな価値の提案ができるサービスを提供し、カスタマーの生活をより豊かにすべく、今後も様々な取り組みを進めていくと述べている。
