日産といわき市、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結

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日産自動車株式会社、いわき市(福島県いわき市)、福島日産自動車株式会社、日産プリンス福島販売株式会社の4者は10月20日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。

 

同協定の内容は、いわき市が『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である福島日産自動車、日産プリンス福島販売より貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』という内容となっている。

 

いわき市は、東日本大震災で受けた甚大な被害を教訓として防災対策に積極的に取り組んでおり、環境都市像である「人と自然が共生するまち 循環都市いわき」の実現に向け、低炭素社会づくりや自然共生社会づくりなどを目標に掲げ、環境にやさしいまちづくりを推進している。

 

一方、日産は日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいるのに加え、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組みSDGsの達成に貢献している。

 

また、いわき市内にある日産自動車いわき工場では、「地球環境を守り、いわきの自然を大切にした、環境にやさしいクリーンな工場を造ろう」の環境スローガンを掲げ、クリーン&サイレントの工場環境のもと高性能なエンジンを製造しており、日産の伝統と技術を受け継いだものづくりを行っている。また、地域行事への積極的参加を行っており、有事の際には災害ボランティア派遣等による復旧支援など、地域との共生を図る活動に力を入れている。

 

今回は、日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」と、いわき市が推進する環境及び防災対策についての取り組みにお互いが賛同して協定締結を行う運びとなり、両社は今後も電気自動車(EV)の特性を活かした地域防災力向上に向けて、さらに連携を強化していくと述べている。

 

【電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要】

  • いわき市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、福島日産自動車、日産プリンス福島販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
  • いわき市、日産自動車、福島日産自動車、日産プリンス福島販売の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所等の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
  • いわき市および日産自動車、福島日産自動車、日産プリンス福島販売は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車(EV)の「走る蓄電池」』としての価値を市民へ積極的にアピールし、防災・環境意識向上を目指す。

 

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