独VW、新型EV SUV「ID.4」を世界初公開

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独VWは、ブランド初の EV SUVである新型「ID.4」をデジタルの世界で初公開した。ID.4は世界最大の市場セグメントである「コンパクト SUV」のカテゴリーに導入され、ヨーロッパに続き中国、米国でも生産と販売が予定されている。

 

<バッテリー容量:最大77kWh、航続距離:最大520km(WLTP)>

バッテリー容量は最大 77kWh(正味電力)で、航続距離は最大 520km(WLTP)。バッテリーは乗員コンパートメントの下に搭載されているため、低い重心を実現している。リアアクスル上に搭載された電気モーターは 150kW(204PS)の出力を発生し、0~100km/h 加速は8.5秒、最高速度は160km/h。後輪駆動による高いグリップ性能と21cmの最低地上高により、整備されたオフロードでも優れたパフォーマンスを発揮する。

 

<モダンな外観のエクステリア>

エクステリアは、きわめてモダンな外観によりアスリートのプロポーションを連想させ、クリアで流れるようなデザインは自然からヒントを得たもので、0.28という非常に優れたCd値(空気抵抗係数)を実現している。ヘッドライトは標準バージョンでも数多くのLEDを使用し、テールライト クラスターは全バージョンにLEDのみを採用している。最上位バージョンは、さらに先進的でインタラクティブな機能を備えた、“IQ.Light” と呼ばれるLEDマトリクスヘッドライトが装備され、このヘッドライトを装備した場合、リアには非常に均質で明るい赤い光を特徴とした新しい3D LED テールライト クラスターが装着される。さらに最大21インチの大径ホイールも装備している。

<MEBアーキテクチャーを採用し、広い室内スペースを確保>

フォルクスワーゲンの MEB(モジュラー エレクトリック ドライブマトリクス)アーキテクチャーを採用し、乗員を最優先に考えて室内とテクノロジーのためのスペースをまったく新しい方法で分割しているため、従来のSUVカテゴリーにおいて、1つ上のクラスに相当する広い室内スペースを実現している。カラーと素材については、現代的でありながらも自宅にいるような落ち着きも感じさせるものを採用している。ラゲージ コンパートメント容量は、リアシートの背もたれを折りたたむことによって、543リットルから 1,575リットルに拡大することが可能となっている。装備としては、電動式テールゲート、ルーフレール、けん引用ブラケットが含まれる。

 

<ボタンやスイッチを排した操作コンセプトを採用>

従来のボタンやスイッチを排した操作コンセプトを採用。操作は2つのディスプレイを介して行い、そのうちの1つは最大12インチのディスプレイで、タッチ機能に加えて、“Hello ID.”と呼ばれる日常会話にも対応したボイスコントロール機能を備えている。AR(拡張現実)テクノロジーを採用したオプションのヘッドアップ ディスプレイは、現実に見える風景に様々な情報を重ね合わせることができ、例えば、右左折の際には方向を指示する矢印が、適切な車線の路面に投影される。“Discover Pro”ナビゲーション システムには、“We Connect Start”オンライン サービスが組み込まれているほか、搭載されるソフトウェアとハードウェアは、完全に新しいアーキテクチャーに基づいて設計されており、車両の購入後にカスタマーがアップデートをダウンロードすることが可能となっている。

 

<電気自動車のためのコネクテッド機能「ID.」を採用>

フォルクスワーゲンは、 「ID.(アイディ.) 」モデルの発表に合わせ、 “We Charge”と呼ばれる電気自動車のためのコネクテッド機能を備え、持続可能な充電パッケージを市場に導入する。これによって、自宅、外出先、ロングドライブの旅先でも、あらゆる状況で最適な充電を行うことが可能となる。DC(直流)高速充電ステーションを利用することにより、約30分で 320km(WLTP、125kW)を走行可能な容量を充電することができる。これと並行して、「ID.」の各モデルを中心とした持続可能なe-モビリティのエコシステムの構築 にも取 り組んでいる。「ID.4」 はカーボンニュートラルな工場で生産され、さらにカスタマーが“Volkswagen Naturstrom”(フォルクスワーゲン ナトゥアシュトローム)といったグリーン電力を充電に使用した場合、カーボンニュートラルな方法で走行することも可能になる。

 

フォルクスワーゲンブランド最高経営責任者(CEO)のラルフ ブランドシュテッター市は、「「“ID.4”は、その効率的な電気駆動システム、広々とした室内、最先端のドライブアシストシステム、力強いデザインによって数多くのお客様に訴求する、エモーショナルなオールラウンダーです。グローバル市場向けの最初の電気自動車として、このモデルは、e-モビリティ専用に開発された MEB(モジュラー エレクトリックドライブ マトリックス)プラットフォームを本格的に展開する役割を担っています。フォルクスワーゲンは、量産マーケットにおいて、革新性、テクノロジー、品質の面において、その主導的な立場を再び示したいと考えています。」と語った。

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